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仙波糖化(2916)手作りのIR・SR、優待で会社の味を!【株主優待戦略を聞く】

裏方で食品製造を支えている自社商品を知ってもらうため、優待品を提供

経営企画部長 大江祥雄氏

「手作りのIR(投資家などへの広報活動)・SR(株主対応)を、経営陣と一緒になって進めています」と語るのは、同社経営企画部長の大江祥雄氏。2012年12月に本格的にIR活動をスタート。当時の堀川社長が機関投資家向け決算説明会を開催したことが始まりだ。以降、個人投資家との関係を強化するために個人投資家向け説明会を2013年9月にスタートさせた。その後は、株主との関係強化を目指し2014年9月末に株主優待制度を開始、翌年9月には長期保有優遇制度も導入した。

仙波糖化は取引の中心がBtoB。カスタードプリン、炭酸飲料、インスタントラーメン、コーンスープ、粉末味噌汁などに同社の製品が含まれている商品はたくさん販売されている。しかし「弊社の名前は商品のパッケージに出ていません。消費者の方が弊社を意識することは少ないと思います。だからこそ株主のみなさまには株主優待で弊社の味を知っていただきたい」(大江部長)。株主優待は、本社で製造した粉末茶製品や粉末スープなどの乾燥製品、秋田の子会社で製造した冷凍和菓子などをセットにした製品詰め合わせだ。市販されているものではなく、株主優待のための特別セットだ。毎回、内容を見直しているという。工場で通常取り扱っていないセットのため、製品のパッケージングは本社総務部員が工場に出向き、手作業でしている。

株主数は右肩上がりの増加を続けている。株主優待制度の導入に加え、業績が好調に推移していることから、株主は優待制度導入前の843人(2014年3月)から2,654人(2019年3月)と3倍に増加した。

今年から経営目標を変更「営業キャッシュフローの最大化を目指す」

創業(1947年)から続くカラメル製品事業は、国内シェアトップだ。カラメル製品事業の売上構成は67%が着色用で、一般食品用(デザート向けやコク味調味料向け等)が33%だ。カラメルというと、プリンの上にかかっているシラップのイメージが強いかもしれないが、それより着色に使われる比率のほうが高いのだという。1964年に開始した乾燥製品類事業は、業務用粉末茶の売上が業界2位だ。売上構成は粉末製品65%、冷凍乾燥製品35%で、売上の約8割が食品メーカー向け。1990年ころに立ち上がった冷凍製品事業は、主力の冷凍山芋の取扱量が業界2位だ。また、メディケア市場向けを中心に約50種類を販売する冷凍和菓子も人気がある。1977年に造粒製品の製品販売から始まった組立製品類事業は、受託加工が中心のビジネスだ。「もう少しサッパリと」「もう少し甘く」など、食品メーカーのニーズに応える製品を製造している。海外市場の開拓にも注力しており、2003年に中国、2019にはベトナムに会社を設立した。(売上構成等は2019年3月期)

今年から、経営戦略を見直した。基本戦略は「自社商材拡販」「海外市場開拓」「グループ経営力強化」の3本柱だが、「グループ経営力強化」の比重に重きを置くことにした。また、経営目標は「営業キャッシュフローの最大化を目指す」とし、従来の「営業利益率向上と利益拡大の両立を目指す」から変えた。これまでの利益追求に加え、海外進出など構造変化へ柔軟に対応するため、成長投資資金や株主還元資金の確保を重視することにした。シェアホルダーからの信頼拡大のため還元強化を掲げ、株主の期待を高める。

IR活動展開で、株主は全国へ

個人投資家向け説明会の開催は、東京から始めた。その後、大阪、名古屋など各地でのIR活動を広げている。2018年7月には福岡新営業倉庫を設けたことから、今年9月には福岡で個人投資家向けIRセミナーを実施予定だ。

株主居住地域の分布に変化がでてきた。株主優待制度導入前の2014年3月末は、株主が関東圏に集中しており、株主の分布が関東70.5%、中部9.2%、関西9.2%だった。直近の2019年3月末は、関東56.4%、中部11.1%、関西14.4%となり、関東圏の集中が解消され、株主が全国に広がってきた。

株主からは、株主通信につけたハガキでいろいろな意見が寄せられる。経営の基本方針である「すべてのステークホルダーからの信頼を得て、ブランド力を向上させること」に基づき、優待制度の変更なども含めて、株主の声を経営に取り入れる努力を続けているという。

仙波糖化は食品を通じて、味わい深い企業成長と株主拡大を実現している。

株主優待
500株以上自社製品詰め合わせ

株主優待品のイメージ


≪対象株主≫
 毎年9月30日現在、5単元(500株)以上保有している株主。
  ≪優待内容≫
 500株以上(保有期間:3年未満) 自社製品詰め合わせ 3,000円相当
   500株以上(保有期間:3年以上) 自社製品詰め合わせ 5,000円相当

 

 

会社プロフィール
加工食品の色や味、風味づくりの原料など手がける

加工食品の色や味、風味づくりなどに用いられる各種製品を手がける食品原料メーカー。カラメル製品、乾燥製品類、組立製品類、冷凍製品などを展開。食品メーカー向けのほか自社ブランド商品も製造する。

創業商材のカラメル製品では、清涼飲料やソースなどの着色用を中心に、プリンなど一般食品用などに販売する。乾燥製品類では、粉末茶や粉末調味料(味噌や醤油)、野菜ブロックや粉末山芋などを製造し、食品メーカー中心に提供。組立製品類では、スープ類や粉末スポーツ飲料などの造粒製品などの受託加工を主力に展開する。冷凍製品事業では、業務用・コンビニエンスストア向け冷凍山芋を中心に、冷凍和菓子を製造する。

1947年、栃木県真岡市にカラメルの製造販売を目的として仙波糖化工業を設立。64年、粉末製品の製造販売を開始。78年、「粉末タレ」、「粉末味噌汁」等のブレンド製品の製造販売を開始。

 

(提供:QUICK企業価値研究所)

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