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IFAの3割、営業収益が減少・18年度 想研調査

金融専門誌を発行する想研が独立系金融アドバイザー(IFA)を対象に実施したアンケートによると、2018年度(18年4月~19年3月)の金融商品仲介業務の営業収益が減少した企業数の比率が前回調査(17年度)から大幅に上昇した。足元の収益環境の厳しさを反映し、今後のIFAビジネスの成長性について「大きく成長が期待できる」と回答した比率が低下した。

調査対象は19年4月末時点で金融商品仲介業者に登録している全国の法人。調査期間は6月1日~7月16日で、54社から有効回答を得た。調査は前年の同時期に続く2回目。

■18年度の営業収益、3割が減少 

18年度の営業収益が前年度比で減少した社数の比率は全体の31.9%と、前回調査(4.3%)を大幅に上回った。19年3月時点の顧客数、預かり資産合計額、「投資信託」の預かり資産額も18年3月と比べて減ったと回答した比率が上昇した。

◯2018年度の金融商品仲介業務の営業収益(前年度比、カッコ内は前回調査)

100%以上増加   4.3% ( 8.5%)
50%以上増加 14.9% (21.3%)
30%以上増加 8.5% (27.7%)
10%以上増加  25.5% (17.0%)
10%未満増加 2.1% (10.6%)
変わらない 12.8% (10.6%)
減少 31.9% ( 4.3%)

 ◯2019年3月の金融商品仲介業の顧客数(前年同月比、カッコ内は前回調査)

100%以上増加 6.4% ( 8.3%)
50%以上増加  12.8% (12.5%)
30%以上増加 14.9% (18.8%)
10%以上増加 14.9% (29.2%)
10%未満増加 29.8% (25.0%)
変わらない 12.8% ( 4.2%)
減少 8.5% ( 2.1%)

◯2019年3月の預かり資産合計額(前年同月比、カッコ内は前回調査)

100%以上増加 6.4% (10.4%)
50%以上増加  8.5% (16.7%)
30%以上増加 19.1% (18.8%)
10%以上増加 19.1% (22.9%)
10%未満増加 25.5% (22.9%)
変わらない 8.5% ( 6.3%)
減少 12.8%  ( 2.1%)

◯2019年3月の「投資信託」預かり資産額(前年同月比、カッコ内は前回調査)

100%以上増加 6.4% ( 8.5%)
50%以上増加  2.1% (12.8%)
30%以上増加 12.8% (23.4%)
10%以上増加 23.4% (21.3%)
10%未満増加 31.9% (23.4%)
変わらない  6.4% ( 6.4%)
減少 17.0% ( 4.3%)

■成長期待は「大きく」から「ある程度」にシフト

IFAビジネスの成長性については「成長が期待できる」の比率が8割超と高い水準を維持したものの、その程度は前年から変化した。「大きく成長が期待できる」の比率が低下し、「ある程度成長が期待できる」の比率が上昇した。IFAビジネスの成長スピードについて足元の業績を直視した現実的な見方が強まっている。

◯金融商品仲介業務の今後(カッコ内は前回調査)

大きく成長が期待できる 38.2% (54.5%)
ある程度成長が期待できる 45.5% (34.5%)
わからない   9.1% ( 9.1%)
あまり成長は期待できない  3.6% ( 1.8%)

顧客で最も多い年代層は40代が最多だった。一方、今後強化したい年代層は、30代が全体の4割を占め、若年層の資産形成への関心の高まり機運を反映する形となった。

◯最も多い顧客の年代層

~20代 1.8%
30代 3.6%
40代 34.5%
50代 25.5%
60代~ 32.7%

◯今後強化したい顧客の年代層

~20代 1.7%
30代 40.7%
40代 30.5%
50代 22.0%
60代~ 5.1%

また、IFAのビジネスモデルとして、金融商品の取引に連動して報酬(売買手数料)を受け取る「コミッション」ベースは「回転売買」的な販売手法につながるため、顧客本位のIFAが根付くうえで、預かり資産残高に応じた「フィー」ベースの重要性が指摘されている。IFA各社に報酬体系についての考え方を聞いたところ、約7割が「フィー」ベースの採用に積極的だった一方で、顧客ごとに「ケース・バイ・ケース」で考えるとの回答も多かった。

■IFAフォーラム、参加者が倍増

想研は7月26日、今年で3回目となる「日本IFAフォーラム」を都内で開催した。参加者数は関係者を含め400人近くと、前年の200人から倍増した。

金融庁の石村幸三総合政策局リスク分析総括課長が「顧客本位のアドバイザーの育成に向けて~金融機関の顧客本位の業務運営の取組みと顧客意識~」をテーマに基調講演し、同庁が個人を対象に調査した「金融機関の販売実態に関する顧客の評価」などを説明した。

石村氏は「金融商品購入後のフォロー・アドバイスを受けている」「投資信託を積み立て購入している」とした個人ほど「金融機関の担当者を友人や知人に勧める程度の大きさを表す顧客推奨度」が高い傾向にあるといった集計結果を示した。

確定拠出年金(DC)制度に詳しい確定拠出年金教育協会(NPO法人)の大江加代理事は「中小企業におけるDC活用の実態と実務上の注意点」について解説。企業型DCの形態としては、事業主が単独でDCを運営する形態の他に、ファイナンシャルプランナー(FP)など事業とは直接関係ない会社がDC規約上の代表を務め、それに事業会社が参加する「総合型」を採用する中小企業が増えているといった現状を語った。

運用会社の幹部、IFA企業の代表なども登壇。最後のパネルディスカッションで、大手IFA企業の代表が「顧客からの対価が預かり資産残高に応じて支払われるフィーベースモデルは日本に根付くのか」というテーマで体験談を話した。

(QUICK資産運用研究所 高瀬浩)

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