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救世主か破壊神か……リブラに惑う市場関係者 QUICK緊急調査から

QUICK編集チーム
写真=Chesnot/Getty Images、イラスト=たださやか

既存の金融秩序を根本から変えてしまいかねない27億人の巨大デジタル通貨圏を前向きに評価し、期待しつつも、戸惑い、立ちすくむーー。フェイスブックの「リブラ」に対する金融市場関係者の姿を一言で表現すると、こんな具合になるのではないか。QUICKは22~23日、端末ユーザーを対象に緊急調査を実施した(回答は343人)。その結果とともに、寄せられた意見を紹介する。

「仮想通貨が本来目指していた立ち位置、世界が繋がる金融資産になる」

「規模、フェイスブックの利用者数からみて利便性が高まるのは必至。 ただフェイスブックは昨年来の失態があるのでリスク管理がどれだけ図れるのか注意する必要がある」

「リブラがあることで、フェイスブックの勢力が伸び、閉じたSNSの世界での影響度も同時に大きくなる」

※その他の回答は、「本人が死亡した際の相続対応」「リブラはドル、ユーロ、円に帰属する安定資産といっており、そうであれば新興国通貨からの流出懸念が出る」

「非常に便利なツールであり、金融業界の姿を変えるものだと思うが、裏付け資産確保、強固なセキュリティー、国境を越えた法整備が大前提になる」

「利便性(スピードアップ、コストダウン)を上げること、すなわちリブラ=共通通貨を使うことを本当に優先すべきなのか考えるべき。中央銀行・民間銀行の共通システム管理・クラウド化で十分達成できるものを、さも唯一の方法のように報じる事に違和感を感じる。現状ではマネロン、脱税(節税も含め)などの温床にはぼ間違いなくなる」

「新興国の資金流出を考慮するべき」

「ユーロのようにいざ経済政策を動かす際に地域間格差の解消が難しくなる」

「送金・決済通貨として独立性をどこまで確保できるのか気になる」

「金融制度が根本的に瓦解するので全世界の金融に携わる人々の職が危機にさらされ、自分自身も金融機関で働く身として本当に怖いので反対。だが、ひとたび使われ始めたら個人的には手のひら返しで使わざるを得なくなると思う」

「国の信用より社会的に価値のある企業が信用力があるのは当然の流れだ」

「通貨は流動性、流通量が高いほど優位になることは、クロアチアがクーナからユーロへ移行せざるを得ない状況をみれば明白である。信用力の低い国は国民から自国通貨を選択されなくなる。リブラはその選択を加速する可能性がある」

「新興勢力と既得権益の戦い。既得権益を守るためだけの規制はすべきではない」

*     *     *

既存の通貨にとって代わるパワーと権力を持ちうるかどうかを尋ねた問⑤の回答はほぼ拮抗し、見方が分かれた。崇拝すべき救世主なのか、はたまた畏れるべき破壊神なのか。リブラの「正体」はまだはっきり見えないが、金融市場の最前線に立つ人たちだからこそ、その可能性と危うさを肌で感じ取っているのだろう。

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