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IPリポート【特別編】「いきなり!ステーキ」発明家社長の熱意が隠し味

QUICK編集チーム=伊藤央峻

「いきなり!ステーキ」の店からは想像しにくいが、運営会社のペッパーフードサービス(3053)は、他社も羨む特許を保有している隠れ知財カンパニーだ。知的財産の価値を算出する指数「KKスコア」(カネカと神戸大学が開発)の小売・外食業364社のランキングで首位。特に「鉄板の加熱装置」と「ステーキ提供システム」の2つが評価が高い。

■外食・小売業界の特許のKKスコアランキング

注文を受けたグラム数の通りに肉をカットして提供するまでの一連の流れで特許を取得した

知財管理担当の安田一郎・総務本部長によると、数多くの発明はすべて「一瀬邦夫社長が考えたもの」。新たな業態や店舗運営を模索する過程で生まれた調理器具など、特許を取得できそうだと判断したものは一瀬邦夫社長がすぐ指示を出し、弁理士と協力して他社の特許を確認するなどの作業を進める。同社にとって特許はあくまで他社を牽制する手段という。特許の牽制効果は、他社の内部の動きを抑制したりするもので、効果が目に見えた形で表れにくい側面もある。

一瀬社長の発明への熱意とこだわりは強く、「出願する知財は『肉マイレージカード』の特許のような本業に近いものだけではない」(安田氏)。2009年に出願したコイン収集用台紙「コインの思い出」の実用新案はその一例。2つ折りの台紙にコインをはめる穴とそれにまつわる思い出を記載するメモ欄が並んでおり、楽しみながら収集したいコレクターの手助けとなるアイデアだ。この創造性や発想力が「いきなり!」のような革新的な業態の考案にもつながっているのかもしれない。

総務本部の安田本部長(向かって左)、伊藤梓主任(中)、海外事業本部の猪熊副本部長(右)

「いきなり!」は特許の効果もあって、国内で約500店舗を展開するほど躍進したが、海外では商標の取得のみで特許は取得していない。海外事業本部の猪熊宙・副本部長は「今後の海外展開を見据え取得を検討していく」としている。


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