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売買手数料完全ゼロへの工程表 SBI北尾社長が突き進む「ネオ証券化」

QUICKコメントチーム=岩切清司 

「60億円など屁でもない」。30日に開かれたSBIホールディングス(8473)の会見で北尾吉孝社長から飛び出した一言だ。

夕刻に開催した7~9月期の決算説明会の資料はスライドの枚数にして79ページ。さらに別紙まで用意し、SBI証券単体の業績を他の大手証券と比較するのではなく、ホールディングスの収益で比較すべきと主張。証券・金融事業が多岐にわたり一部が収益貢献していると訴えた。

その中の1つに「ネオ証券化」という単語が記載されている。資料によると「ネオ証券化=売買手数料や、現在投資家が負担している一部費用の無料化を図る」と定義されている。株式売買の手数料無料化を目指すと宣言しているのだ。例に挙げるのが米国のロビンフッド。同国でオンライントレードの手数料無料サービスの先駆けだ。

傘下のSBI証券は今後、夜間PTSの手数料無料化を第一弾として、SBIネオモバイル証券の株式取引などを第二弾の無料化に設定し、最終的にはSBI証券の現物取引・信用取引の手数料無料化を実現するロードマップを掲げた。北尾氏がイメージする時間軸は実現までおよそ3年のようだ。

収益の柱である売買手数料無料化は、同社株を保有する投資家にとっては不安材料。証券会社のアナリストから60億円ほどの収益が吹き飛ぶことに関する質問が出た。冒頭に紹介した発言が、その時のものだ。SBI側は単に無料化するのではなく、地銀とタイアップして設置を拡大している「SBIマネープラザ」でも対面営業から得られる収益で穴を埋めていく。「対面営業といっても大手証券よりは安い」(北尾氏)のが売り物だ。

SBIは異業種とのタイアップを加速させている。取り扱い商品も拡大させるのは顧客数の増大が狙い。金融再編の地殻変動を強烈に進めていこうとする北尾氏の会見は約100分におよんだ。

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