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中国利下げはまだ続く 習氏の言葉で膨らむ期待 上海株は急上昇

日経QUICKニュース(NQN)=柘植康文 写真=Naohiko Hatta – Pool/Getty Images

 中国人民銀行(中央銀行)は20日、政策金利である最優遇貸出金利(LPR、ローンプライムレート)の1年物を前月より0.1ポイント引き下げ、4.05%にすると発表した。新型肺炎の感染が広がるなかで企業の資金繰りを支えるため、3カ月ぶりの利下げに動いた。中国の習近平(シー・ジンピン)指導部は感染抑制を優先する一方、経済成長率の大きな下振れを避ける構え。先行き一段の金融緩和の予想が広がり、上海株高の一因となった。

 「予想されていた通りで、景気支援に政策総動員で臨む姿勢の表れだろう」(東洋証券亜洲の●(龍の下に共)静傑・研究主管)――。新型肺炎の感染拡大による経済活動の停滞を受けて今回の利下げは広く予想されていた。人民銀の潘功勝副総裁は7日の記者会見で、2月のLPRについて「市場はかなり高い確率で下がるとみている」と異例の踏み込んだ発言をしていた。人民銀は17日、市中銀行に短期資金を融通する中期貸出制度(MLF)の金利を0.1ポイント引き下げていた。

 金融市場では今後も一段の金融緩和や景気支援策を予想する声が多い。背景にあるのが今週の習近平国家主席による発言だ。中国国営の新華社通信によると、習氏は18日の英国やフランスの首脳との電話会談で、新型肺炎の感染対策について「効果が出ている」としたうえで、2020年の経済成長目標の達成に自信を示した。習氏は中国共産党の理論誌「求是」に掲載された文章でも「今年の経済社会の発展目標を依然として堅持する必要がある」と語った。

 中国政府の成長率目標は年末の共産党の経済工作会議などで議論され、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)で公表されている。このため現段階で20年の目標は明らかにされていない。豪金融マッコーリーの胡偉俊氏は習主席の発言を受けて「20年の成長率目標は『6%前後』となりそうだ」と予想(19年の成長率は6.1%)。新型肺炎にも関わらず目標の下方修正を避けるため、インフラ投資に重点を置いた大規模な景気刺激策が発動されるとみる。そのうえで「感染が落ち着くまでは、一段の利下げなどの金融緩和が最も有力な政策の選択肢になる」と指摘する。

 英調査会社キャピタル・エコノミクスも「新型肺炎による投資意欲の減退を考慮すれば、今週のMLFやLPRの0.1ポイントの金利引き下げでは信用創造機能の回復に十分でない」との見方を示す。今後数カ月間で0.4ポイントのMLF金利の引き下げを見込むほか、人民銀は中小企業支援に向けた再貸付制度の割り当ての拡大などを求められると予想した。

 上海総合指数は春節(旧正月)前の水準を回復し、約1カ月ぶりの高値圏にあり、20日には3000の大台を回復した。中国では経済活動の正常化にはまだ時間を要するものの、新規の感染者の増加ペースは鈍化してきている。株式市場では政策支援を先取りしようという動きが盛んになっている。

※日経QUICKニュース(NQN)が配信した注目記事を一部再編集しました。QUICKの情報端末ではすべてのNQN記事をリアルタイムでご覧いただけます。


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