QUICKのプロ向けコメントサービス「QUICK Market Eyes」が2月24~28日に配信した、株主優待の制度変更などを受けた株価の反応の記事をまとめました。(Money Worldの株主優待ページはコチラ)
松屋フーズホールディングス― 後場に一段安 株主優待で保有期間の条件を追加(更新日時:2020/02/28 14:26)
松屋フーズホールディングス(9887)が後場一段安。相場全体の地合い悪化に押されているほか、外出自粛に伴う既存店売り上げの減少懸念が意識されている。
午後2時に株主優待制度の変更を発表した。従来は3月末時点で100株以上を保有する株主を対象に店舗で使える食事券10枚を配布していたが、継続保有期間1年以上を条件とする。1年以上の保有で10枚、3年以上で12枚を配布する。2021年3月末時点の株主から適用し、20年3月末は従来通り保有期間の条件はない。
松屋フーズの優待は食事券1枚で店舗や種類が豊富な中から指定商品の中で好きなメニューが選ぶことができ、個人投資家の間では利便性の高さなどから人気が高い外食優待の1つ。保有期間の条件が加わることで今後優待狙いの買いのハードルが上がる可能性がある。

※松屋フーズホールディングスの株主優待
Lib Work― 下げに転じる 大株主の優待拡充も買い続かず(更新日時:2020/02/28 14:11)
ネットでの住宅受注を特徴とするLib Work(1431、マザーズ)が後場は軟調。午前11時に1000株以上を保有する株主の優待拡充を発表し買いが増えたものの、積極的な買いは続かず下げに転じている。相場全体の地合い悪化の影響に引きずられた格好だ。
1000株以上を保有する株主を対象に、四半期末ごとに商品との交換が可能な優待ポイントの贈呈を実施する。従来2020年6月期末の株主にはクオカード2000円分(上場優待1000円分を含む)、投資用アパート建物本体価格割引券(1%割引)が予定されていた。26日を基準日とする配当と優待を合算した総合利回りは4.97%になるという。

※Lib Workの株主優待
オリエンタルランド― 下げ渋り 期末接近で下値には優待狙いの買いか(更新日時:2020/02/28 10:36)
オリエンタルランド(4661)が寄り付き直後に1万2000円を下回り、取引時間中としては2019年2月7日(1万1515円)以来の水準に下落する場面があった。その後は下げ渋っている。
27日終値は25日移動平均を14.47%下方にかい離していた。OLCは毎年3月末と9月末に株主優待の権利が確定する。保有株式数に応じて、「東京ディズニーランド」もしくは「東京ディズニーシー」のいずれかで利用できるワンデーパスポートが付与される。3月の期末が接近したタイミングでの株価下落で、権利取りを狙った買いが下値には入っているようだ。
小林洋行― 今期末配当を2.5円に 優待は継続保有を条件に追加(更新日時:2020/02/28 07:18)
商品先物の小林洋行(8742)は27日、2020年3月期末の1株当たり配当金を前期並みの1株2.5円にすると発表した。従来は未定としていた。
また併せて、株主優待制度の対象条件として「継続保有1年以上」とすることを発表した。中長期保有を促す狙い。優待内容は従来通り、100株以上の保有でおこめ券2枚、1000株以上で5枚を贈呈する。21年3月末を基準日とする優待から適用する。

※小林洋行の株主優待
ユーザベース― 株主優待制度を新設、有料コンテンツの体験など(更新日時:2020/02/28 07:17)
財務情報や経済ニュースのユーザベース(3966、マザーズ)は27日大引け後、株主優待制度を新設すると発表した。12月末を基準日に100株以上を保有する株主を対象に同社の有料サイトの購読や割引に使えるギフトカードを贈呈する。2019年12月末時点の株主から適用する。
セキド― 株主優待制度を変更、優待ポイントを廃止(更新日時:2020/02/28 07:15)
輸入ブランド専門店のセキド(9878、2部)は27日大引け後、株主優待制度の一部変更を発表した。従来300株以上を保有する株主に対して贈呈していた商品交換などが選べる優待ポイントを廃止し、店舗で使える割引券のみとする。2020年3月20日を基準日とした優待から変更する。
シダックス― 軟調 株主優待を変更、選択制から自社商品に一本化(更新日時:2020/02/26 10:05)
給食受託のシダックス(4837、ジャスダック)が軟調。相場の地合い悪化の影響から手じまい売りが優勢となっている。25日に株主優待制度の変更を発表したことも株価の重荷になっている面があるようだ。
これまでは100株以上500株未満を保有する株主の場合、自社商品(2000円相当)、もしくはカラオケ店舗で利用できる優待券(2700円相当)が選択できたが、自社商品(2500円)に一本化する。
500株以上を保有する株主の場合は自社商品(1万2000円相当)とカラオケ優待券(5400円相当)のどちらかの選択から、自社商品(1万5000円相当)に一本化する。20年3月末時点の株主から適用する。
東宝― 株主優待制度を変更、東京楽天地などと劇場の相互利用を解消(更新日時:2020/02/26 07:31)
東宝(9602)は25日、株主優待制度を変更すると発表した。映画に関する優待を映画招待券に一本化し、800円で映画鑑賞ができた優待券を廃止する。また特定劇場の区分を廃止し、すべての劇場で招待券1枚での鑑賞を可能にする。招待券の有効期間は2カ月から6カ月に延長し、株主の認証に使う株主カードも廃止する。一方、東京楽天地(8842)、オーエス(9637、2部)との優待での提携解消に伴い、両社が運営する劇場での利用はできなくなる。楽天地やオーエスの株主も東宝系の劇場での鑑賞ができなくなる。
発行基準も1万株以上の区分を1つに集約し、7区分に減らした。100株以上を保有する場合、これまで優待券を2枚配布(招待券はなし)していたが、招待券1枚に変更する。1000株以上2000株未満を保有する場合、招待券は6枚から5枚に減ることとなる。
1万株以上が対象となる演劇の優待券も区分を一本化。S席相当のチケットを1公演で2枚もらえるように変更する。20年8月末を基準日とする優待から変更する。大株主を中心に優待内容がやや簡素化される変更となったようだ。
<関連バックナンバー>
■【株主優待】松風がコロナで品薄のマスクを対象外に、スシローは割引を全日利用へ変更
■2月の株主優待、利回り上位に小売企業がずらり 買い物割引や返金など
■【株主優待】日本KFCが商品券を増額、メディカル・データ・ビジョンは優待廃止→配当・自社株買いへ