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SDGsとはーこれまでの5年、そしてこれからの10年(SDGsの今を知る)

SDGsの今を知る VOL.1 クラウドクレジット編集部

「SDGs」という言葉は少しずつ一般的になっていますが、その内容までご存知の方は多くないのではないでしょうか。

「より多くの方々にSDGsを知ってほしい!」「自信をもってSDGsについて知っていると答えられる人を増やしたい!」このような思いから、本連載「SDGsの今を知る」を開始する運びとなりました。連載第1回目となる本稿では、SDGsの全体像と2015年に採択されて5年経過した現在の状況、そして期限となる2030年に向けたこれからの10年についてお伝えします。

■SDGs全体像

SDGsはこれまでの国際的な目標(1990年代に採択された国際開発目標や2000年に採択されたミレニアム開発目標(MDGs))を引き継ぎ統合した最新の目標で、Sustainable Development Goalsの略です。日本語では「持続可能な開発目標」と訳されています。

「持続可能でよりよい世界」を創るため17のゴール・169のターゲットを定めたもので、地球上の「誰一人取り残さない(leave no one behind)」ことを謳い、発展途上国のみならず先進国、日本も取り組むべき目標とされています。

「持続可能(Sustainable)」という言葉は元々、「環境保全と経済開発は両立できる」という考え方を示す際に使用されていましたが、現在では「環境、社会、経済の面で負荷が少なく持続可能な」というようなやや幅広な意味で使われています。地球環境問題や食料問題等、次世代により深刻となる問題に対しても対処を進めようという「未来志向」が含まれていることがポイントです。

17のゴールについては、次の画像にまとめられている通りです。大枠としては、環境保護や人権問題、貧富の格差にまつわる目標と捉えることができます。

※SDGsポスター(17のアイコン)

(国際連合広報センター SDGsのポスターより)

 

■これまでの5年間

さて、5年間の進捗状況についてですが、日本経済新聞によると『国連に加盟する約190カ国・地域が参加し、共同宣言を採択した。持続可能な世界の実現に向けて、多くの分野で「進捗の遅れ」がみられると明記し、危機感を共有した。』とあり、あまり芳しくないようです。

(2019/9/25日本経済新聞「SDGs「進捗の遅れ」初の首脳級会合 国連で共同宣言」より引用)

個別の目標の具体的な達成状況について見てみましょう。

朝日新聞によると、飢餓人口については『世界で飢えに苦しむ人が2017年は8億2100万人にのぼり、3年連続で前年を上回ったことが、国連機関がまとめた報告書で明らかになった。』とあり、日本の人口の約6.8倍の人が飢えで苦しむ状況にあります。

(2018年9月14日朝日新聞デジタル「飢餓人口8.2億人 異常気象のアフリカ・アジアで増加」より引用)

また東京新聞によると、学校に通うことができない子供については、『国連教育科学文化機関(ユネスコ、本部パリ)は十三日、二〇一八年に学齢期(六~十七歳)にありながら学校に通っていない世界の子どもが約2億5840万人に上り、六人に一人に当たるとの統計を発表した。』とあり、まだまだ多い状況のようです。

(2019年9月14日 東京新聞夕刊「学校通えない子2.5億人 18年 ユネスコが世界統計」より引用)

女性に対する暴力や女性管理職の割合の低さといったジェンダーの問題は、日本にとっても他人事ではありませんね。日本経済新聞によると、『国際労働機関(ILO)は7日、2018年に世界の管理職に占める女性の割合は27.1%だったとする報告書を発表した。ゆるやかに上昇しているものの、職場での男女格差は依然大きい。日本は12%と主要7カ国(G7)で最下位。』とあり、ジェンダー問題も解決途上のようです。

(2019/3/7日本経済新聞「世界の女性管理職比率は27%、ILO 日本はG7最低」より引用)

「百人の死は天災だが、一万人の死は統計にすぎない」という言葉があります。私たちは上述したような状況を「ただの数字、統計」にしないよう努める必要がありそうです。もし今の日本で餓死してしまう人がたくさんいたら、私たちはきっと助けの手を差し伸べるはずです。途上国の人々の暮らしを遠い海の向こうの出来事と捉えずに、私たちに何ができるのか、もっとSDGsについて考えてみましょう。

■これからの10年

国連は芳しくない進捗状況に対し2020年から2030年までの10年間を「行動の10年(Decade of Action)」と定め、より取り組みスピードを速め規模を拡大することを目指し始めました。それを受け各国は独自のアクションプランを公表しています。

フィンランドは2035年までにカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量がプラスマイナスゼロ)を達成するそうです。(フィンランド政府HPより 参照)

オランダは2020年に20万人が司法制度を使用できる環境にする(内50%は女性)ことを目指しています。(オランダ外務省HPより 参照)

日本のSDGs推進本部は『SDGsアクションプラン2020』を定め、「日本のSDGsモデル」の展開を試みています。「日本のSDGsモデル」とは、日本なりにSDGsを達成するためにどの分野にどのように注力するかを一覧にまとめたもので、SDGsの達成も交えながらどのような国づくりや国際協力を行うか示したものです。(外務省HP 日本政府の取り組み 参照)

上記を含めたSDGsを達成する為の行動計画は、国連の「SDG Acceleration Actions」にて検索できるようです。140を超える計画が掲載されており、中には国際団体や各国政府だけでなく企業が掲げているケースも散見されます。どの計画がどれほど実行的で、どれだけ達成に貢献できるのかは不明ですが、まずはこうした潮流を全国、全世界で作り出していくことが望ましいでしょう。

行動が求められている対象は国家、国際団体、大企業だけではありません。これまでの5年で進捗の遅れが見受けられますが、まだ10年の期間があります。まず私たち自身が意識を高めること、次にそれを行動につなげることが必要不可欠ではないでしょうか。

次回以降の連載では、SDGsで定める17の目標について1つ1つ順に解説します。次回は、「1.貧困をなくそう」についてお送りします。

※SDGsアイコン「1.貧困をなくそう」

(月1回配信します)

写真=Linh Pham/Getty Images


クラウドクレジット株式会社 :「日本の個人投資家と世界の信用市場をつなぐ」をコーポレートミッションとして掲げ、日本の個人投資家から集めた資金を海外の事業者に融資する貸付型クラウドファンディングを展開。新興国でのインフラ関連案件も多く、現地のマクロ・ミクロ経済動向などに詳しい。累計出資金額は約290億円、運用残高約156億円、ユーザー登録数4万5000人以上(2020年4月12日時点)

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