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レーザーテック株が急伸 コロナ後の受注「むしろ増加」

日経QUICKニュース(NQN)=田中俊行

4月30日の東京株式市場で半導体検査装置のレーザーテック(6920)株が急伸した。一時は前営業日比1000円高の7270円と制限値幅の上限(ストップ高水準)まで上昇し、上場来高値を更新した。28日に2020年6月期の受注高見通しを大幅に上方修正したためだ。新型コロナウイルスの悪影響を受けにくい半導体関連銘柄のなかでも、最先端の生産技術を支えるレーザーテックの底堅さが改めて評価されている。

※レーザーテックの株価

※レーザーテックの株価

■受注高見通しは前期比2倍

30日終値は15%高の7210円だった。28日に発表した19年7月~20年3月期の連結決算は、純利益が前年同期比47%増の63億円だった。半導体の電子回路をウエハー上に転写する際に使う「フォトマスク(回路原版)」の欠陥を検出する装置などが好調で、業績をけん引している。

市場参加者が驚いたのは同時に公表した受注高見通しだ。20年6月期の半導体関連の受注高は前期比2倍の760億円と従来の605億円から155億円引き上げた。半導体の製造工程ではEUV(極端紫外線)露光による回路線幅の微細化が進み台湾積体電路製造(TSMC、@2330/TW)など半導体メーカーによる最先端技術への投資が拡大してきた。台湾や韓国からの引き合いは「新型コロナ後も落ちておらず、むしろ想定よりも増えている」(経営企画室)と説明している。

■半導体メーカーは投資継続

同社の技術は高密度化と微細化を極限まで追求した最先端の半導体の製造工程を支えている。波長13.5ナノ(ナノは10億分の1)メートル程度の紫外線を利用する。「アフター・コロナの半導体産業を占う重要な技術」と位置づけられている。

会社側は受注を見込む製品を明かしていないが、野村証券の和田木哲哉リサーチアナリストは「フォトマスクの欠陥検査装置のACTIS『A150』を2台受注したのではないか」と推測する。A150はフォトマスクを検査する際に波長が短いEUVを使う世界初の技術を搭載しており、19年9月に発表した最新製品だ。

新型コロナによる消費低迷でスマホなどの需要が一時的に落ち込むリスクはあるが、リモートワークの広がりによりクラウドサービスの利用やデータ通信量が増大する可能性は高い。「半導体メーカーは設備投資を継続する流れに変わりはない」(野村の和田木氏)との見方が多い。

今回の受注高の上振れ分は「21年6月期以降の売上高に計上される」(経営企画室)といい、20年6月期の業績予想は据え置いた。今期予想のPER(株価収益率)は約65倍と高いが、受注残高は3月末時点で905億円に達する。「EUV関連の検査装置の引き合いは当面続き、23年6月期までは増益基調をたどる」(アセットマネジメントOneの岩本誠一郎ファンドマネジャー)との見方もあり、成長期待を背景とした株高基調が続いている。

 

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