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ウイルス検査の特許価値 上位にJSRやキヤノン系(IPリポート VOL.26)

証券アナリスト 三浦毅司(日本知財総合研究所)

新型コロナウイルスの猛威が続く中、ワクチンや治療薬と並んで重要なのがウイルス検査薬と検査装置だ。特に「抗原検査」は感染の有無の正確かつ早期の診断につながる。医療機関の負担軽減にも役立つもので、様々な企業が開発に力を入れている。

抗原検査薬と検査装置は、対象となる抗原毎に特許出願が必要となる。インフルエンザなどの検査用途で増加傾向にあるとはいえ、全体としての件数は少ない。今回の新型コロナのように大量の検査を行う事例は日本ではまれで、発症した後の治療に重きが置かれていたためと思われる。

■抗原検査にかかる特許出願件数

出所:PatentSQUAREのデータを元に日本知財総合研究所作成

検査薬と検査装置の場合、臨床試験が不要で、開発コストも薬に比べて大幅に少なくて済む。今回の世界的な要請により今後は積極的な開発が進むと思われる。

 

有力特許は日本企業も健闘

今回の新型コロナウイルスにおいても過去の検査薬や検査装置で有力な特許を保有する企業が有利であると考えられる。特許の価値を示す「KKスコア」を用いて抗原検査に関して有力な特許を持つ企業をランキングしたところ、ウイルスの治療薬やワクチンと異なり、日本企業も多くランクインした。

■抗ウイルスワクチンの有力特許保有企業

出所:PatentSQUAREのデータを元に日本知財総合研究所作成

JSR(4185)はライフサイエンスを第3の事業として位置付けている。売り上げ全体が伸び悩む中、ライフサイエンス事業は安定して売上高を伸ばしている。検査装置で持つ高い技術力をいかし事業の拡大を図ることも可能と思われる。

■JSRの業績

出所:会社資料

5位にランクインしたタウンズは静岡県の伊豆に本社を置く非上場の企業だ。体外診断用医薬品、研究用試薬および各種分析用試薬の研究開発をする企業である。過去にもインフルエンザやアデノウイルス、マイコプラズマなどの抗原検査開発に実績があり、それらの特許が高く評価された。(2020年5月14日)

(免責事項)本レポートは、レポート作成者が信頼できると判断した情報に基づき作成されていますが、レポート作成者及びその所属する組織等は、本レポートの記載内容が真実かつ正確であること、重要な事項の記載が欠けていないこと、将来予想が含まれる場合はそれが実現すること及び本レポートに記載された企業が発行する有価証券の価値を保証するものではありません。本レポートは、その使用目的を問わず、投資者の判断と責任において使用されるべきものであり、その使用結果について、レポート作成者及びその所属組織は何ら責任を負いません。また、本レポートはその作成時点における状況を前提としているものであって、その後の状況が変化することがあり、予告なく変更される場合があります。

日本知財総合研究所 (三浦毅司 takashi.miura@jipri.com 電話080-1335-9189)


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