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米アマゾン、新型コロナ下の最高益 「巣ごもり消費」の恩恵大きく

最終更新 2020/8/1 14:45 アマゾン 米株 AMZN NQNセレクト

米アマゾン・ドット・コムが7月30日夕(米東部時間)に発表した2020年4~6月期決算は、純利益が前年同期比約2倍の52億4300万ドルと、四半期ベースで過去最高となった。新型コロナウイルスのまん延にもかかわらず、ネット通販が伸び「巣ごもり消費」の恩恵を大きく受けたことを証明した。

アマゾンの純利益

新型コロナのまん延は人々の消費活動や働き方を短期間で変えることになった。消費者は外出を手控え、日用品を含めてネット通販の割合を増やした。在宅勤務や遠隔学習も普及した。

■食料品もネットで

アマゾンはこうした流れの恩恵を受ける銘柄のひとつで、市場では「勝者」(RBCキャピタル・マーケッツ)とみなされる。あるカード会社のデータをゴールドマン・サックスが調べたところ、4月末以降の週間の購入履歴で、アマゾンでの購入額が前年同時期に比べ6割増えているという。アマゾンのネット通販事業の売上高の伸びは4~6月期に48%増と大きく、全体の売上高(40%増の889億1200万ドル)が市場予想以上に伸びることに寄与した。

「食料品の販売は前年同期比で3倍となった」(アマゾンのブライアン・オルサブスキー最高財務責任者=CFO)。4~6月期に食料品の配達能力や配達物を受け取れる拠点を大きく増やしたことも大きい。有料会員向け動画配信サービスも、映画館などの閉鎖を受けた娯楽消費の受け皿となった。

米国などで新型コロナの新規感染者数の増加が続くなか「ネット通販は活況が続く」(ジェフリーズ)との見方は根強い。アマゾンは20年7~9月期の売上高は870億~930億ドルを見込む。下限でも市場予想(864億4300万ドル程度)を上回る。新型コロナの影響で今年は例年7月に実施している有料会員向けセール「プライムデー」は延期されるものの、ネット通販の拡大の勢いが続くとみているようだ。新型コロナ対策や賃金引き上げなどに20億ドル以上を投じたうえで、営業利益は20億~50億ドルを見込む。

アマゾンの株価

※決算を受けて7月31日の通常取引でアマゾン株は買われた

■AWSは伸び鈍化

もちろんクラウドサービス「AWS」の増収率の伸びの鈍化という懸念は残る。在宅勤務や遠隔学習の広がりにも関わらず、4~6月期の売上高は29%増と1~3月期(33%増)に比べると伸びが縮小した。

さらに米議会で議論されている追加の経済対策では、米共和党は失業給付の増額分の削減を提案している。依然として失業者が多い中で、給付削減となればアマゾンのネット通販事業を支える消費活動も影響を受けざるをえない。

ただ新型コロナがもたらした消費行動の変化は「永続的なもの」(ジェフリーズ)との見方が日増しに強まっている。多くの企業は新型コロナをきっかけにクラウド化を含むデジタル化を加速させると考えている。こうした流れは「アマゾンの通販事業、AWS、広告事業などにとって前向きな動きだ」(モネス・クレスピ・ハート)。巣ごもり消費の恩恵に加え、デジタル化の恩恵が加速することになれば、すでに確立したアマゾン経済圏の長期的な強さは揺るぎそうにない。(NQNニューヨーク 岩本貴子)

著者名

NQNニューヨーク 岩本 貴子

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