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バイデン氏勝利で恩恵を受ける日本の企業は? 日本株は年末ラリーからの上抜け期待も

202米大統領選

QUICK Market Eyes  片平正二】米大統領選というグローバル市場にとって大きな不透明材料が横たわるにもかかわらず、日本株に対する強気な見方が増え始めた。米民主党の大統領候補、バイデン氏が勝利した際に恩恵を受ける日本企業といった関心も依然として高い。独自要因としては菅義偉首相による構造改革の進展も追い風になるとの声もある。

■それぞれが勝利した場合に受ける恩恵=みずほ証

米大統領選挙を11月3日に控えて先行き不透明感が残る中、みずほ証券は10月9日付のリポートで大統領選挙に伴う日本株への影響を分析した。その中では、「我々はバイデン候補の勝利をメインシナリオとし、冬に新型コロナウイルス(COVID-19)が再拡大するもののロックダウンには至らないことを前提にすると、大統領選挙直後に日米株とも下落する可能性が高いだろう」と指摘。日本には大型の再生可能エネルギー株が少ないので、世界的には評価されにくいだろうとしつつ、「政策の影響を直接的に受けるのは米国株だが、日本株へも間接的に影響が出るため、日本株のバイデン関連株について検討してみよう」とも指摘。バイデン前副大統領が勝利した場合、マスク関連やインフラ関連などが恩恵を受けると指摘した。

その一方で、トランプ大統領が再選を果たした場合、「ナスダック指数は高値を更新しよう。その際にナスダック連動の役員報酬制度を持っている中古不動産販売のADワークスG(2982)の役員がやる気を出すかもしれない」と指摘したほか、金融やテクノロジーへの規制強化懸念が払拭されて、金融やテクノロジー株が物色されるとも見込んだ。

以下は、バイデン候補、トランプ候補がそれぞれ勝利した場合に恩恵を受けると予想される銘柄のリスト。

■バイデン候補勝利で恩恵を受ける可能性がある日本企業

コード 銘柄名 理由
1911 住友林 インフラ整備
2413 エムスリー ヘルスケア
2427 アウトソシング 外国人人材
5233 太平洋セメ インフラ整備
6326 クボタ インフラ整備
6504 富士電機 EV
7201 日産自 EV
8058 三菱商 国際貿易
8113 ユニチャーム マスク
9101 郵 船 国際貿易
9517 イーレックス 環境
9519 レノバ 環境
9983 ファーストリテイ マスク

■トランプ候補勝利で恩恵を受ける可能性がある日本企業

コード 銘柄名 理由
2982 ADワークスG ナスダック連動
3563 スシローGHD 外食
3994 マネフォワ-ド IT
4661 OLC テーマパーク
5020 ENEOS エネルギー
6027 弁護士コム IT
7270 SUBARU 自動車
8306 三菱UFJ 金融
8604 野村HD 金融
9201 JAL 旅行
9603 エイチ・アイエス 旅行
9024 西武HD ホテル

■日本株はレンジを上抜けする可能性が高い=JPモルガン

JPモルガン証券は9日付のリポートで、日本株の年末ラリーの可能性を考えるとしつつ、「やや先を見据えると、日本株はレンジを上抜けする可能性が高い」との見解を示した。リポートでは日本株に強気な背景として、①世界的な景気回復を受けて、業績予想リビジョンのプラス転換が視野に入ってきたこと、②国内政局の混乱が早々に収束し、解散・総選挙が実施されればむしろ日本株にとってのポジティブ・カタリストとなり得ること、③新型コロナウイルスのワクチンや治療薬が承認されれば、経済活動・企業業績の正常化を株式市場がより強く織り込みに行く可能性があること、④世界的に投資家は株式のウェートをあまり引き上げておらず、各種ファンドの株式に対するベータも抑制的であるため、米大統領選挙といった不透明感の強いイベントを通過したり、新型コロナを巡る状況が改善したりする暁には株式市場に資金が流入する余地が大きいこと――を指摘。

10月下旬から発表が本格化する2020年度中間決算も、「日本株の強気材料となる公算が大きいと見られる」とし、業績予想リビジョンがプラス転換する局面や経済活動・企業業績の正常化を市場が織り込む局面では、バリュー・リバーサル物色の傾向が強まる可能性があるとみていた。

その上でロング候補の銘柄をスクリーニングした。下記は今期減益、対TOPIXアンダーパフォームかつ、来期増益予想の銘柄一覧のリスト。

コード 銘柄名 コード 銘柄名
1332 日 水 1605 国際帝石
1925 大和ハウス 2212 山崎パン
2502 アサヒ 2651 ローソン
2659 サンエー 2670 ABC マート
2768 双  日 2810 ハウス食G
3110 日東紡 3289 東急不HD
3402 東  レ 3405 クラレ
3863 日本紙 4095 パーカライ
4188 三菱ケミHD 4272 日化薬
4543 テルモ 4569 キョーリンHD
4634 洋インキHD 4661 OLC
4665 ダスキン 4676 フジHD
4919 ミルボン 4922 コーセー
4927 ポーラオルHD 5108 ブリヂストン
5110 住友ゴム 5471 大特鋼
5703 日軽金HD 5711 三菱マ
5714 DOWA 5991 ニッパツ
6412 平  和 6417 SANKYO
6448 ブラザー 6457 グローリー
6503 三菱電 6724 エプソン
6752 パナソニック 6856 堀場製
6857 アドバンテ 6952 カシオ
6971 京セラ 7203 トヨタ
7267 ホンダ 7274 ショーワ
7701 島津製 7730 マニー
7751 キヤノン 7752 リコー
7846 パイロット 7981 タカラスタン
8316 三井住友 8366 滋賀銀
8570 イオンFS 8585 オリコ
8591 オリックス 8766 東京海上
8801 三井不 9003 相鉄HD
9008 京 王 9009 京 成
9022 JR東海 9044 南海電
9045 京阪HD 9048 名 鉄
9404 日テレHD 9503 関西電
9783 ベネッセHD 9936 王将フード
9409 テレ朝HD 9810 日鉄物産

※ユニバースはTOPIX構成銘柄。時価総額1000億円以上。対TOPIX6カ月リターンマイナス5%以下。今期予想経常利益増益率マイナス10%以下。来期予想経常利益増益率20%以上。

■日本株復権の3つのシナリオ=野村証券

野村証券の松沢中チーフ・ストラテジストは9日付のリポートで、日本株復権の3つのシナリオを指摘した。リポートでは「筆者が話をする海外投資家の間でも日本株に好意的な姿勢、ないしは買いテーマを探す向きが目立ち始めた」としながら、「海外勢は菅政権発足後の3週を含め、過去5週日本株を売り続けている。アベノミクス以降の累計でも4兆円の売り越しで、買い余地は大きそうだ」とし、海外勢の見直し買いに期待を示した。

その上で大きく分けて日本株を積極的に買うテーマとして、①グローバルな景気本格回復、②米中摩擦緩和ないしは中国内需シフト、③日本の構造改革――の3つを指摘。①はすでに動き出しているので現実味は最も高いとしつつ、「基本的には他力本願のシナリオであり、海外要因でブルーウエーブ以上の何かが必要と思われる」と指摘。このテーマで日本株が他国株にアウトパフォームするかは不透明とも指摘した。

②はバイデン政権誕生後にその芽が出得るとしつつ、「可能性が高いとは見ていない(むしろ失望となるリスクも相応に高いと見ている)」と指摘。③については「金融再編がその候補と思われ、日本の国会解散・総選挙の後にその現実味が見えてこよう」とし、このテーマであれば「日本株アウトパフォームの蓋然性は高い」として③つめのシナリオの進展を期待していた。

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<金融用語>

カタリストとは

株式・金融市場では相場株価の変動を誘発する材料・きっかけを指す。例えば、政策や経済統計、企業業績など。本来の意味は触媒。

著者名

QUICK Market Eyes 片平 正二


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