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加速する「バイデン銘柄」探し、勢いづくマザーズ市場の買い主体に関心も

202米大統領選

【QUICK Market Eyes  片平正二、池谷信久】米大統領選の投開票日が近づく中で市場の関心も依然として高い。世論調査から民主党のバイデン候補が選挙戦終盤を有利に進めている姿が鮮明となっている。「バイデン勝利」の投資戦略に思いを巡らす投資家は多い。一方で日本市場の独自色が出ているのがマザーズ市場。足元で上昇ピッチを速めているが、その背後の買い主体に海外勢の影を指摘する声も出てきた。

■「バイデンシナリオ」の影響を受ける銘柄をピックアップ=SMBC日興

SMBC日興證券は10月12日付のリポートで、米大統領選挙で民主党のバイデン前副大統領が優位とみられていることを受け、同社アナリストが「バイデンシナリオ」の影響を受ける銘柄をピックアップし、各々の事業機会やリスクを検討したことを紹介した。「少し前までは『バイデン氏=株式市場にネガティブ』という見方が支配的だったが、そうした市場の解釈に変化が生じ始めている。民主党の左派的な政策がリスクであることは変わらないが、巨額の財政支出がマクロ経済に与える影響もまた吟味され始めたと考えられる」とし、バイデン氏が勝利した場合にポジティブな影響を考察。

その上で、バイデン氏の財政政策は日本企業へのメリットが大きくなる可能性があるだろうとしながら、理由として①財政支出がイールドカーブのスティープ化につながる公算が大きい、②財政支出によって米国経済が刺激される一方、米国企業にとっては増税が利益の押し下げ要因となるため、バイデン氏のポリシーミックスは前者の好影響を享受できる日本企業の方がポジティブな側面が大きい、③バイデン氏が掲げる環境政策の目標はハードルが高く、日本企業の高い環境技術がキーデバイスとなる可能性がある――の3つを指摘した。

■バイデン銘柄リスト

以下は同社のアナリストが挙げたバイデン銘柄のリスト。半導体製造装置については「米中ハイテク覇権争いが雪解けに向かう可能性は低いと考えられ、ニュートラル」と指摘していた。

※バイデン銘柄

■マザーズの買い越し主体は香港・シンガポールの日系HFか=みずほ証券

東証マザーズ指数が12日まで6日続伸し、1351.22で終えて2018年1月26日以来、2年8カ月半ぶりの高値水準を回復した。マザーズ指数の強さが目立つ中、みずほ証券は13日付の中小型株ウィークリーのリポートで「バブル的に上昇する東証マザーズ指数」と指摘した。

リポートでは、足元も業績が不振だったのにもかかわらず、「ハンコ文化」の見直し期待で上場来高値を更新した弁護士ドットコム(6027)の2021年度予想株価収益率(PER、東洋経済予想)が約800倍に達したことに着目。3月安値から20倍近くに上昇したBASE(4477)の予想PERも500倍超になったとしながら、「いずれも将来的な期待成長率は高いが、バリュエーション的に行き過ぎだろう。機関投資家もマザーズの過熱感を覚えつつも、上昇している間は利食いを控える姿勢のようだ」とし、バリュエーション的には行き過ぎとみていた。

その一方、外国人投資家が東証1部・2部で3週連続で売り越す一方、マザーズでは3週連続で買い越しとなっていたことに着目。「マザーズの中小型株を本格的に買う欧米主要投資家はベイリー・ギフォードやJPモルガンアセットなどしかなく、マザーズの買い越しの主体は香港・シンガポールの日系ヘッジファンドが多いと推測する」ともみていた。

■最早「リスクオン≒円安」ではない=SMBC日興

市場では「リスクオフの円高(リスクオンの円安)」と言われることが多い。しかし、SMBC日興証券の野地慎氏は「最早リスクオン≒円安の関係は統計上(回帰分析等で)見られておらず、また、それが見られない理由もほぼ明らかである」と指摘する。

「リスクオン≒円安のイメージが強まったのは 2006~2007年の円キャリー全盛期であり、そのアンワインドによってリスクオフ≒円高となったのはリーマン・ショック以降」だという。その後も円キャリーが積み上がり易いか、解消され易いかといったテーマでドル円が動く時代が続いたが、「果たして2020 年代に『円キャリー』なるものが市場で活発化するのか」と疑問を呈す。

2006~2007年はドイツの10年債利回りですら4%を超えており、ほぼゼロ金利の日本円は世界の中でも極めて異質な存在であり、「円キャリー」が流行することは不思議ではなかった。しかし、いまではゼロ金利は珍しくなく、「円キャリーが活発化するとは考え難く、その巻き戻しも生じ難い」ためだ。

「本邦投資家が海外の債券や株式に投資をする動き」や企業の「海外M&A」が実需フローとなり円安圧力となり続けることは予想されるが、「かつての円キャリーを拠り所としたリスクオン≒円安とは質が異なる」。

他方で、基軸通貨(調達通貨)のドルについては、世界的なリスクオン進行のなかで、リスクマネーとして海外に投じられることを介して減価の圧力を受け易い。これはドルが基軸通貨である限り普遍的であり、「リスクオンはドル安を促すものである」と野地氏は述べていた。

<金融用語>

イールドカーブとは

横軸に債券の残存年数(残存期間)、縦軸に最終利回りをとった座標に、各債券の残存年数と最終利回りに対応する点をつないだ曲線のこと。 イールド(yield)とは利回りを指す。 1つの債券の動きを表すものではなく、同等の債券種別の中の残存年数の異なる債券群が1本の曲線の形で表現される。例えば、割引国債には残存年数ごとに複数の債券(商品)が存在しており、それら複数の債券が1本のイールドカーブ曲線上に描画される。 債券種別間の特性比較に用いるほか、残存期間の長短が生み出す利回り金利)格差、すなわち「金利の期間構造」を分析する際に利用する。通常、長期金利短期金利を上回っており、イールドカーブは右上がりの曲線になる。この状態を「順イールド」という。逆に、短期金利長期金利を上回り、イールドカーブが右下がりの曲線となっている状態を「逆イールド」という。 2013年4月に日銀が導入した量的・質的金融緩和政策では、イールドカーブ全体を押し下げ、短期金利のみならず中長期の金利についても引き下げることで、景気を刺激することを目標のひとつとした。さらに日銀は2016年9月に長短金利操作(イールドカーブ・コントロール)を導入し、短期金利については、日銀当座預金のうち政策金利残高にマイナス0.1%のマイナス金利を適用するとともに、長期金利については、10年物国債金利が概ねゼロ%程度で推移するよう、長期国債を買い入れるとした。

著者名

QUICK Market Eyes 片平 正二

著者名

QUICK Market Eyes 池谷 信久


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