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好調マザーズに懐疑的な見方、「卒業」して東証1部へ昇格の銘柄探しも

QUICK Market Eyes  大野弘貴】20日午前の東京株式市場で東証マザーズ指数が底堅く推移している。前日の米市場でダウ工業株30種平均が400ドル超も下げたが、大きな影響は受けていない。足元では上昇基調に一服感が出てている中、市場関係者の間では様々な見方が出てきた。

■好調持続性には「疑問符が付く」=JPモルガン証

JPモルガン証券の阪上亮太チーフ株式ストラテジストは10月19日付リポートで、好調に推移する東証マザーズ指数の背景について、(1)クオリティ・グロース、内需に傾斜したマザーズ指数の特性、(2)年初時点の投資家ポジションの軽さ、(3)個人投資家のアクティビティの相対的上昇――以上、3点を挙げた。

(1)については、コロナ禍に見舞われた今年の株式市場では、安定的に成長が見込めるクオリティ・グロース優位の構図が鮮明であることから、マザーズ指数の相対的堅調につながった側面が強かったとの見方が示された。

(2)については、2018年後半~19年末にかけて、中小型株ファンドからの資金流出も顕著であったことから、中小型株に対する投資家のエクスポージャーはライトな状態にあったと指摘。

(3)については、日本株市場における主体別売買総額の売買代金に占める比率を見ると、今年は海外投資家の比重が低下する一方で、個人投資家の比重が上昇する傾向にあったことが見て取れると分析。「個人投資家のアクティビティが相対的に活発な時に、マザーズが好調となりやすいことを示唆する動きと捉えられる」との見方が示されている。

一方で、今後のマザーズ指数の好調持続性については「疑問符が付く」との見方が示されている。「世界景気の回復が進む中、内需よりも外需の業績改善が鮮明になると見込まれる」ことや、「中小型株ユニバースでは、かなりハーディング度合いが高まっている」ことから、バリューやリバーサルの傾向が強まりやすいと指摘した。

■東証1部昇格可能性の高い銘柄リスト=大和証

大和証券は19日付のクオンツリポートで、14日に14年ぶりの高値水準を付けた東証マザーズ指数に触れ、背景に「個人投資家需要に加え、事業会社の資金捻出売りの一巡、海外投資家の買越し」を挙げた。

また、機関投資家の立場から見ると、(1)市場規模の拡大、(2)DX(デジタルトランスフォーメーション)およびデジタル・ガバメント、(3)市場再編と東証1部昇格――以上3つの観点から注目が集まるとも指摘。

特に(3)については、「マザーズ市場に上場する企業に関しては、市場再編前に東証1部昇格を急ぐインセンティブが働きやすい」との見方も示されている。

大和証券が2020年のマザーズから東証1部に昇格した銘柄の価格動向を分析したところ、「発表前の段階から1部昇格を織り込むかのようにアウトパフォームし、発表後数日して反転しアンダーパフォームする傾向が強かった」という。

当リポートでは、20年3月末から足もとにかけて株価パフォーマンスが強かったマザーズ上場企業上位25社を抽出し、現行の東証1部昇格に向けた形式要件に照らし合わせて算出を行ったトータルスコアを付与した「東証1部昇格の可能性の高い銘柄リスト」が下記の通りスクリーニングされている。

コード 銘柄略称 トータルスコア(6点満点)
2150 ケアネット 6
3359 cotta 6
3671 ソフトマックス 6
4436 ミンカブ 6
4477 BASE 5
6195 ホープ 5
4389 プロパティD 5
4308 Jストリーム 5
2158 FRONTEO 5
7094 NexTone 5
3558 ロコンド 5
6027 弁護士コム 5
4480 メドレー 5
3491 GA TECH 4
6580 ライトアップ 4
3541 農総研 4
4880 セルソース 4
3542 VEGA 3
4445 リビンT 3
4490 ビザスク 3
4488 AIinside 3
4475 HENNGE 3
7090 リグア 2
4381 ビープラッツ 2
3496 アズーム 2

<金融用語>

ハーディングとは

人間は、合理的な観点から物事の判断をしたり、自らの行動を決定するよりも、多くの人々と同じ行動をとることに安心感を抱き、周りに同調したり他人の行動に追随してしまう傾向があること。集団から外れたくないという心理から、多くの人間が非合理的な判断に基づく行動をとっていても、そのなかで自分一人が合理的な行動をとることは困難であり、自分の持っている情報を無視してでも非合理的な行動に同調してしまう結果、集団として間違った方向性にいってしまうことがある。行動経済学上において、このような群衆心理に基づく行動のことをハーディング現象と呼ぶ。 投資家によるサブプライムローン関連商品の購入が過熱化し、リーマン・ショックの原因となったことなども一種のハーディング現象とされる。

著者名

QUICK Market Eyes 大野 弘貴


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