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不動産株の合従連衡、関連株に下支え効果も 先行きの価格には慎重

【QUICK Market Eyes  片平正二、川口究】26日にブルームバーグが三井不(8801)がドーム(9681)に対して友好的な株式公開買付(TOB)を行う方向で最終調整に入ったと報じた。最近では三井住友ファイナンス&リースがは20日に不動産投資ファンドのケネディクスを子会社化すると発表。不動産セクターの合従連衡がにわかに投資家の関心を集め始めた。

■不動産株にTOB相次ぐ、相対株価が底堅くなる可能性=モルガン・スタンレー

不動産株に対するTOBが相次ぐ中、モルガン・スタンレーMUFG証券は26日付のリポートで「①不動産株が解散価値を大きく下回る水準で売買されていること、②緩和的な金融政策がとられるなか資本市場の資金量が豊富であること、③新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で不動産株を取り巻く経営環境が変化したこと――により再編に向けた動きが加速しているものと理 解している」と指摘した。その上で「2018年10月にNTT都市開発や大京(8840)に対するTOBが発表された際には、その後3カ月程度にわたり不動産株がTOPIXを10~15%程度アウトパフォームした。今回も不動産株の解散価値に対する割安感が意識され、相対株価が底堅くなる可能性があろう」とし、不動産セクターのアウトパフォームにつながるとみていた。

■不動産投資家調査、市場参加者が先行きを慎重にみていることを確認=モルガン

日本不動産研究所は25日、2020年10月時点の不動産投資家調査の結果を発表した。モルガン・スタンレーMUFG証券は25日付リポートで、プライム立地の物流施設については、これまで期待利回り(キャップレート)がおおむね横ばいで推移してきたものの、今回の調査では「突然0.2%ポイント低下した。COVID-19(新型コロナウイルス)を受けた物流需要の高まりが期待利回りに反映されたものと看做すことができ、印象が良い」との見方を示した。

一方で、プライム立地の商業施設は今回サイクルにおいてはじめて期待利回りが上昇に転じたほか、ホテルの期待利回りは前回調査に引き続き期待利回りが上昇したが、「想定された方向感ではサプライズは無い」と指摘した。

不動産価格について、半年後に下落局面にあると予想した回答者の比率が東京・大阪ともに4割を超えた一方で、引き続き高止まりが続くと予想した比率は4割を下回り、不動産市場参加者が先行きについて慎重にみていることが確認されたという。

同調査は投資家等に対して、6カ月に一度、不動産の期待利回りについてのアンケートを実施しているもの。エリア・アセットタイプ別の不動産投資における期待利回りが発表されることから、実物不動産売買市場におけるキャップレートの動向を把握する上で重要なデータなるという。

<金融用語>

キャップレートとは

キャップレートとは、不動産物件の鑑定価格や理論価格を求める際に使用する不動産投資利回りのことで、還元利回りとも言う。一般的に、NOIやNCFをキャップレートで割った値を不動産物件の理論価格とみなすことが多い。 キャップレートは不動産物件の新旧やグレード、広さなどの住居特性に加え、地域、立地条件、交通の利便性などに左右され、物件ごとに異なる。株式企業価値評価で用いられる資本コストに相当する投資期待利回りという位置づけになる。

著者名

QUICK Market Eyes 川口 究

著者名

QUICK Market Eyes 片平 正二


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