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日本電産、時価総額トップ10入り EV期待で高くても買える株に

【日経QUICKニュース(NQN) 矢内純一】日本電産(6594)株が騰勢を強めている。今後、電気自動車(EV)が普及し、EVの基幹部品である駆動モーターの需要が一段と高まるとの期待が強いためだ。11月30日も連日で上場来高値を更新し、時価総額は8兆円台に乗せた。時価総額は東証1部のトップ10入りを果たし、高値でも買われる銘柄の代表格となっている。

■「注目度は一段と向上する」

日本電産株の30日終値は前週末に比べ1%高の1万3305円。一時は1万3585円まで買われる場面があった。今年に入り、株価は1.8倍となり、2019年末時点では約4兆5000億円だった時価総額は一時、8兆円を超えた。東証1部ではファーストリテイリング(9983)や中外製薬(4519)に続き、9位に食い込んだ。

※日本電産株価と日経平均株価の相対チャート
※日本電産株価と日経平均株価の相対チャート。2019年末を起点に100として指数化

11月に入り、株価上昇のペースが早くなり、アナリストの目標株価が足元の株価を下回るケースも目立つ。環境問題に注力する民主党のバイデン前副大統領が当選を確実にし、EV普及を期待した投資資金が日電産株に流入している。

UBS証券は16日付のリポートで、目標株価を1万4000円(従来は1万700円)に引き上げた。担当の平田真悟アナリストは「世界的にEVなどの次世代車シフトの機運が高まっているなか、同社株への注目度は一段と向上する可能性が高い」と指摘。「向こう3年の高い増益率と長期の次世代車ポテンシャルはまだ十分に織り込まれていない」と分析する。

■日電産モーターが使われる時代が

欧州自動車工業会(ACEA)によると、欧州主要18カ国の7~9月の乗用車の電気自動車(EV)販売台数は前年同期比2.2倍に増えた。中国でもEVの販売が伸びている。22日付日本経済新聞朝刊では、取材に応じた関潤社長が駆動モーターについて「一挙に引き合いが増えた」と語っている。

岩井コスモ証券の斎藤和嘉シニアアナリストは「餅は餅屋ではないが、国内メーカーでもモーターに関しては日電産のものが使われる時代がくるのではないか」と話す。自動車各社はEV化や自動運転といった次世代対応に向けた研究を進めている。ただ、国内の自動車メーカーの時価総額がテスラ(円換算で約57兆円)に遠く及ばない状況を見る限り、市場からの評価を得ているとは言い難い。

日電産の今期予想PER(株価収益率)は74倍、PBR(株価純資産倍率)は8倍台と指標だけをみれば買われ過ぎと言えるが、ガソリン車がEVに置きかわっていくとの前提にたてば割高感は薄れていくのかもしれない。

<金融用語>

PBRとは

PBRとは、Price Book-value Ratioの略称で和訳は株価純資産倍率。PBRは、当該企業について市場が評価した値段(時価総額)が、会計上の解散価値である純資産株主資本)の何倍であるかを表す指標であり、株価を一株当たり純資産BPS)で割ることで算出できる。PBRは、分母が純資産であるため、企業の短期的な株価変動に対する投資尺度になりにくく、また、将来の利益成長力も反映しにくいため、単独の投資尺度とするには問題が多い。ただし、一般的にはPBR水準1倍が株価の下限であると考えられるため、下値を推定する上では効果がある。更に、PER株価収益率)が異常値になった場合の補完的な尺度としても有効である。 なお、一株当たり純資産BPS)は純資産株主資本)を発行済株式数で割って求める。以前は「自社株を含めた発行済株式数」で計算していたが、「自社株を除く発行済株式数」で計算する方法が主流になりつつある。企業の株主還元策として自社株を買い消却する動きが拡大しており、より実態に近い投資指標にするための措置である。

著者名

日経QUICKニュース(NQN) 矢内 純一


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