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年内の海外投資家の買いは打ち止め? 保有率高い銘柄の出遅れ感に着目する向きも

QUICK Market Eyes  大野弘貴、片平正二】11月から日本株買いを続けてきた海外投資家だが、その動きに一巡感が出る可能性があるという。一方で次の一手を見据えるにあたり、海外投資家の保有比率が高く出遅れ感のある銘柄に着目する見方もあった。

■外国人投資家の買い越しは年内一旦休止か、2万7000円上抜けは次期決算を想定=大和証

大和証券の鈴木政博シニアクオンツアナリストは4日付リポートで、11月に入り日本株を大きく買い越してきた外国人投資家の動向について、既に11月4週で先物を小幅ながら売り越したほか、休暇シーズンに入ることから買い越しは「年内はいったん休止の公算」があるとの見方を示した。

また、株価上昇を業績面で支えてきたリビジョン・インデックスの改善も一服する中、日経平均株価はROE(自己資本利益率)の回復をかなり先取りし、「2000年以降のROE最高値10.9%を織り込んでいる」とも指摘。

これらを踏まえ、日経平均株価が2万7000円を大きく上抜けるのは「次の決算発表時期を想定する」との見方が示された。

<関連記事>:海外投資家が4週連続の買い越し、個人は売り越し―投資主体別動向(11/24~11/27)

■外国人保有比率が高い出遅れ株に注目=みずほ証券

みずほ証券は4日付のリポートで「外国人保有比率が高い出遅れ株に注目」との見解を示した。新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチンや政策期待で世界的に株式相場が堅調な中、日本株も外国人投資家が買い越し基調にあることからさらなる外国人投資家の日本株買いが期待されている状況にある。

リポートでは12月第1週に外国人好みの日本の大型グロース株が上場来高値を更新したが、「米国長期金利の上昇が続けばグロース株は世界的に上値が重くなろう。先行して上昇したグロース株のバリュエーションが高くなり過ぎていることに着目して、出遅れ日本株に注目する外国人投資家も出て来ることを期待して、外国人投資家保有比率が高く、年初来パフォーマンスが悪い銘柄をスクリーニングした」と指摘。外国人投資家の保有比率が高いものの、年初来のパフォーマンスが悪い銘柄の挽回に期待を示していた。

☆外国人投資家保有比率が高く、年初来パフォーマンスが良い銘柄

コード 銘柄名
4478 フリー
4612 日ペイントH
3659 ネクソン
3064 MonotaRO
4385 メルカリ
4751 サイバエージ
2127 M&A
6869 シスメックス
4519 中外薬
4063 信越化
7532 パンパシHD
3563 スシローGHD
6861 キーエンス
7309 シマノ
6702 富士通
7733 オリンパス
6268 ナブテスコ
6758 ソニー
8697 JPX
6273 SMC

★外国人投資家保有比率が高く、年初来パフォーマンスが悪い銘柄

コード 銘柄名
8303 新生銀
1808 長谷工
2229 カルビー
7752 リコー
7453 良品計画
1878 大東建
4536 参天薬
6753 シャープ
8309 三住トラスト
6502 東芝
8591 オリックス
7201 日産自
8801 三井不
8802 菱地所
4503 アステラス薬
4452 花王
6501 日立
8316 三井住友
4502 武田

■国際金融ハブの税制改正が実現すれば不動産セクターにはプラス=ゴールドマン

自民党の甘利明税制調査会長が2日午前、日本経済新聞社が都内で開いた「国際金融ハブと日本の役割」で講演した。アジアの国際金融センターである香港を念頭に、運用会社や海外人材の税負担軽減に取り組む考えを強調したという。

日本で国際金融ハブが実現するのか関心が高い中、ゴールドマン・サックス証券は2日付の不動産リポートで「甘利氏は『国際金融ハブを担うためのハードルを洗い出し、対処する』と述べており、今後更に踏み込んだ措置(資産運用会社や高度金融人材に対する所得税の負担や相続税の負担の軽減など)が実施されれば、大手町、丸の内、日本橋などの金融機関が集積するエリアにオフィスを保有する不動産会社〔菱地所(8802)、三井不(8801)、住友不(8830)、東建物(8804)、東急不HD(3289)〕にとってはポジティブとなろう」と指摘した。ただ一方で①言語の問題、②外国人に対する学校などの教育施設の整備、③資産運用会社に勤務する人材が金融所得という形ではなく、給与所得を得た場合の所得税、住民税の扱いが明確でなく、所得税及び法人税率が低い香港やシンガポールから、人材及び運用会社を誘致できるかどうかは不透明とも指摘。税制などで不透明要因があることから、動向を注視とみていた。

※三菱地所、三井不動産、住友不動産、東京建物、東急不HDと日経平均株価の相対チャート
※三菱地所、三井不動産、住友不動産、東京建物、東急不HDと日経平均株価の相対チャート。(2019年末を100として指数化)

ローテーションのスピード感は東証マザーズがカギを握る?=三菱モルガン証

三菱UFJモルガン・スタンレー証券は4日付のクオンツリポートで「ローテーションのスピード感は東証マザーズ市場がカギを握る?」との見解を示した。新型コロナウイルス(COVID-19)のワクチン期待で株高が進む一方、先行して上げていた東証マザーズ指数が足元で調整ムードにあることを踏まえたもの。マザーズ指数のリターンと大型株におけるBPR(株価純資産倍率・PBRの逆数)のファクターリターンの関係をみると8月意向はマイナス基調(逆相関)になっており、「足元ではマイナス0.6と逆相関関係が非常に大きくなっている」という。この結果、「直近では東証マザーズ指数が下落する日に大型株ではバリュー・リバーサル傾向が強いことが顕著になっているといえる」と言う。「アクティブ投資家全体における東証マザーズ銘柄の保有割合が一定量あると仮定した場合、コロナショック後の代表的なグロース・モメンタム株である東証マザーズ銘柄がワクチン報道後に売られ、ローテーション(東証マザーズ→大型株バリュー)が起きている可能性も指摘できる」とし、物色のローテーションが進展するかどうかを占う上でマザーズ市場の動向も重要とみていた。

<金融用語>

リビジョン・インデックスとは

リビジョン・インデックスとは、アナリスト業績予想の修正を指数化したもの。 景況感をあらわす指標。 NRIリビジョンインデックスは、「NOMURA総合400指数」採用銘柄(除く金融)を対象に、今期の業績予想(本決算ベース、経常利益)が3カ月前に比べて、「上方修正された銘柄の比率」から「下方修正された銘柄の比率」を差し引いた数値である。 ただし、決算期末時点におけるリビジョンインデックスは、翌期決算に対して計算される。

著者名

QUICK Market Eyes 大野 弘貴

著者名

QUICK Market Eyes 片平 正二


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