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21年の米株展望(3)「バリュー株が相場をけん引」ヘネシー氏

【NQNニューヨーク=横内理恵】2021年の米国株相場について市場関係者や専門家に聞く。運用会社ヘネシー・ファンズの創業者兼最高投資責任者(CIO)、ニール・ヘネシー氏は「景気敏感株などバリュー(割安)株への資金シフトが相場上昇をけん引する」と指摘する。

201229 ヘネシー・ファンズの創業者兼最高投資責任者(CIO)、ニール・ヘネシー氏

――2021年の株式相場をどのようにみていますか。

「ダウ工業株30種平均は8~10%程度上昇するだろう。景気と企業業績が拡大するなかで低金利環境が続き、株式市場を取り巻く環境は非常に良好だ。新型コロナウイルスの感染が収束すれば経済活動も正常化に向かい、個人消費も盛り上がる。ただ、新型コロナの正確な収束時期がいつになるのか不透明感な部分もあり、相場変動が大きくなる場面もあるだろう。忍耐強いアプローチが必要だ」

――基本的には株式市場に資金が向かいやすい環境でしょうか。

「米国ではMMF(マネー・マーケット・ファンド)に4兆ドル、債券型ファンドには6兆ドルの残高がある。合計10兆ドルの資金が現金に近いかたちで滞留していることになる。低金利環境が長引けば、少しでも高い収益を求める資金がリスク資産に流れる。自社株買いや配当など活発な株主還元も米国株の魅力の1つで、投資家を引き付ける」

「投資環境の前提が大きく変わる金利上昇には注意が必要だ。ただ、経済回復を妨げるような金利上昇には米連邦準備理事会(FRB)が何らかの手を打つはずで、そこまで心配はしていない」

――20年はナスダック総合株価指数が4割上昇しました。米株相場に割高感は出ていますか。

「電気自動車のテスラなど一部銘柄は買われすぎだ。。新規株式公開(IPO)銘柄の高騰も正当化されない。ただ、誰もがハイテク株や不動産投資に熱狂していた2000年のIT(情報技術)バブルや08年のリーマン・ショック前と比べると過熱感は強くない。バリュエーション(投資尺度)面で依然として魅力がある銘柄を選別することが重要だ」

――業種別などで投資妙味があるのは。

「景気敏感株などバリュー株への資金シフトが、21年の相場上昇をけん引する。もしバリュー株が買われず、グロース(成長)株の上昇が続くなら過熱感が強まり、注意が必要だ。経済・金融危機が発生しても耐えられる財務基盤があり、業績も安定的に成長している質の高いバリュー株への投資を推奨する。業種では耐久消費財など小売り関連、住宅、資本財だ。個別銘柄では高級家庭用品販売のウィリアムズ・ソノマや住宅建設販売のKBホームなどに投資妙味がある」

――バイデン政権が相場に与える影響をどうみていますか。

「企業への規制強化を進めたオバマ政権や、政策運営の予想が難しかったトランプ政権でも、米企業は利益を伸ばし続けた。多くの企業はコロナ禍も切り抜け、成長が続くとみている。長期的な視点に立てば、政権交代の株式相場への影響は大きくない」

<ニール・ヘネシー氏の略歴>

証券会社勤務後、1989年にトレーディング会社を設立。96年にヘネシー・ファンズを立ち上げ、投資信託の運用を開始した。現在は16本の投信を運用する同社のCIO。日本のスパークス・アセット・マネジメントに運用委託して日本株投信も傘下に持つ。

=終わり

著者名

NQNニューヨーク 横内 理恵


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