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【深読み説明会】ソニーの十時副社長「ゲームとアニメ、親和性高い」

※ソニーの決算説明会のテキストマイニング

※ソニーの決算説明会のテキストマイニング

QUICK Market Eyes  阿部 哲太郎】ソニー(6758)が2月3日にオンラインで開いた2020年10~12月期連結決算の説明会では、「PS(プレイステーション)5」、「アニメ」、「イメージセンサー」などに議論が集中していた。説明会の内容をテキストマイニングし、分析した。

決算と同時に21年3月期の純利益(米国会計基準)が前期比86%増の1兆850億円と、従来予想を2850億円上回り初めて1兆円を超える見通しを示した。巣ごもり消費によってゲームやテレビなどの利益が想定を上回る。

20年10~12月期は音楽やゲーム、アニメなどのエンターテインメント事業が全体の収益をけん引した。ゲーム&ネットワークサービス分野は、巣ごもり消費もあり、ネットワーク経由のゲームソフトのダウンロード販売が伸びた。20年11月発売の自社製作タイトルの「マーベルズスパイダーマン:マイルズ・モラレス」は、全世界で20年末までに約410万本を販売した。

音楽分野でもストリーミング売り上げが好調で前年同期比21%伸びた。音楽ユニットの「YOASOBI」や「NiziU(ニジュー)」の日本での大ヒットなど、注力している新たなアーティストの発掘・育成の成果も出た。

十時裕樹副社長兼最高財務責任者(CFO)は、20年11月に発売したPS5の好調ぶりを強調した。ハードウエアの販売台数は12月末までに450万台となり、21年3月期の目標である760万台の達成へ順調に推移した。本体の価格設定はコストが販売価格を上回る逆ザヤだが、ソフト販売やネットワークサービスが、ゲーム分野全体では50%の営業増益となった。ハードの供給不足が一部で懸念されていたが、十時副社長は「世界的な半導体不足の影響は少なからず(出ている)」としつつ「ベストを尽くして、当初の予定を超えるような出荷を目指していきたい」と需要に応じられるよう努力する姿勢を示した。

音楽分野が6割超の大幅な営業増益になった一因は、国内で大ヒットしたアニメ「鬼滅の刃」だ。傘下のアニプレックスが製作・配給に関わる劇場版「鬼滅の刃無限列車編」が、1月31日までで興行収入368億円を記録。日本の映画史上歴代1位を達成した。グループ所属のアーティスト「LiSA」が歌う主題歌「炎」やテレビアニメシリーズのテーマ曲「紅蓮華」なども大ヒットし、音楽分野を横断して業績拡大に寄与した。

20年12月には米アニメ専門配信大手の「クランチロール」の運営会社の買収を発表した。クランチロールは200以上の国と地域で9000万人の登録ユーザーと300万人以上の有料会員を有する。日本アニメに対する関心は特に海外で急速に高まっている。十時副社長は「ゲームを楽しむユーザーの方とアニメというのは、非常に親和性が高く(互いの商品を売る)クロスセルの機会も将来についてはつくれると思う」と指摘し、22年3月期の早い段階でまとめる中期経営計画で議論したいとの意向を示した。

アナリストやマスコミは「イメージセンサー」にも関心を寄せた。20年10~12月期は半導体イメージセンサーを手掛けるイメージング&センシング・ソリューション分野が、主な事業の中で唯一の営業減益となった。米中貿易摩擦の影響で中国・華為技術(ファーウェイ)向け出荷が一時停止したのが響いた。20年11月下旬以降は出荷を再開したうえ、ファーウェイ以外の受注が中国を中心に従来見通しを上回ったため、21年3月期の同分野別の業績見通しは上方修正した。十時副社長は「出荷が再開できるとは想定していなかった」うえ「カメラ市場が想定よりも早く回復しており、(イメージセンサーの)販売数量が増加しているということはトップライン(売上高)の増加に寄与している」と説明した。

著者名

QUICK Market Eyes 阿部 哲太郎


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