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着実に回復に向かう非製造業、需要回復時のサービスや小売に業績上振れ期待

QUICK Market Eyes  川口究】日本企業の利益率の改善が鮮明となっている。米中の景気回復を受けて自動車など製造業がけん引する格好だが、非製造業も着実に回復に向かっている。今期の会社ガイダンスに対する進捗率もサービス業や小売業が既に100%を超えた。両セクターはコロナ禍の影響も大きく、コスト削減が進んでいる分、需要回復時に他の企業よりも業績が上振れ、株価には上昇余地があるといえそうだ。経済の正常化に向けワクチンの普及が待たれる。

■非製造業が製造業をリード

日本企業の利益率の改善が鮮明となっている。大和証券の2月5日付リポートでの試算によれば、東証1部(除く金融)で2020年10~12月期決算は4日までに47.5%の開票が進み、前年同期比で売上高はマイナス2.0%と小幅減収ながら、営業利益は2.5%の増益に転じている。TOPIX1000を対象にみると営業増益となった企業が60.9%、また事前コンセンサスを上回った着地社数も60.7%に達した。原材料費や販管費のコストを抑えた中で、売上高が改善し、営業マージンは17~18年度のピークに近づいた。

中国や米国の景気回復を受けて鉄鋼や自動車など製造業がけん引する格好となっているが、非製造業も着実に回復に向かっている。アナリストによる主要企業の業績予想の変化を示すQUICKコンセンサスDI(1月末時点)で、製造業DIは前月からプラス7ポイント改善してプラス33と全体をけん引した一方、非製造業DIも4ポイント改善のプラス21と、15年9月以来、5年半ぶりの水準を回復した。建設、卸売、サービスが改善をし、なかでもサービスはプラス25と33ポイントの改善となった。

会社ガイダンスに対する進捗率も比較的好調といえる。5日時点での業種別進捗率では、非製造業の今期経常利益が製造業をリードしている。非製造業の13業種の中でも、サービス業や小売業が現時点で100%を超えた。一方で中国経済や自動車市況の回復など製造業の好調ぶりからの影響も大きい海運業は進捗率では8割だ。

※業種別進捗率

■調整進めたサービス業や小売業

サービスや小売は新型コロナウイルスによる影響も大きかった。5日発表の20年の家計調査では2人以上の世帯で1カ月当たりの名目消費支出は27万7926円で、前年比5.3%減となった。クレディ・スイス証券は5日付の小売セクターリポートで、00年と20年で2人世帯以上の消費支出項目を確認すると、過去20年で消費支出全体は9.2%減少する中で、大きく減少した項目は、被服および履物で45.5%減(19年までで33.2%減)、宿泊料42.0%減(19年までで20.3%増)、パック旅行が82.3%減(19年までで37.3%減)となったと指摘した。8日発表の20年の国際収支統計では、訪日外国人の消費である「インバウンド需要」を示す、「旅行収支の受取」は前年比77.1%減となるなど、記録的な落ち込みとなった。

そうした環境にあって小売やサービス業はコロナ禍の状況に合わせてビジネス・モデルの調整を進めたことがうかがわれる。コスト削減などが進んでいる分、需要回復時に他の企業よりも業績が上振れ、株価にも上昇余地があるといえそうだ。先述の家計調査では1月当たりの貯蓄額が17.5万円で、比較可能な00年以降で最大だった。21年以降には抑えられていた需要が喚起される可能性がある。

※業種別株価指数

■6~7月頃にも集団免疫獲得か

本格的な経済の正常化にまでにはまだ時間がかかりそうだが、ワクチンの普及は明るい材料だ。政府は早ければ2月中旬に医療従事者向けの新型コロナウイルスワクチンの先行接種を開始し、4月にも高齢者向けの接種を開始する計画だ。SMBC日興証券は5日付リポートで、「日本は早ければ6~7月頃にも集団免疫と獲得する可能性がある」と指摘。日本の人口当たりの陽性者数は欧米諸国の25分の1であり、欧米に比べ免疫力が高いと考えられるという。日本の基本再生数Roをこの日本固有の免疫特性を考慮したうえで推計すると、1.36~1.67程度となる。これを使い集団免疫閾値を掲載すると、26.5~40.0%となる。閾値を国際基準の60%にした場合に比べ1~2カ月早まることになる。

ワクチン接種が先行しているのは、イスラエル(1回以上の接種者が人口の38.1%)、英国(同14.5%)、米国(同8.1%)であるが、集団免疫獲得の閾値を60~70%とすると、イスラエルは2月中、英国は4月頃、米国は6月頃に集団免疫を獲得する可能性があるという。

著者名

QUICK Market Eyes 川口 究


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