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注目テーマ「DX」 事例や定義、関連銘柄を紹介 デジタル庁発足で話題

【QUICK Money World 辰巳 華世】買い物はネットで!お店に行って物を買うことが当たり前だった日常が、いつの間にかネットで買い物することが当たり前の時代がやってきました。これは、デジタルトランスフォーメーション(DX)が私たちの生活にもたらした大きな変化の一つです。今回はこのDXについて、DXとは何か?の基本的な説明から、DX関連銘柄、DXの実例・事例、注目銘柄について分かりやすく解説します。DXは経済産業省が推進しており、2021年9月には政府のDXの司令塔となるデジタル庁もあらたに発足するなど、国策的な側面もある注目のテーマです。

DX(デジタルトランスフォーメーション)とは

デジタルトランスフォーメーション(DX)とは、DX(Digital Transformation)の略称で、データやAI(人口知能)、高速インターネットやIT(情報技術)などのデジタル化技術によって、ビジネスや生活の質、社会などに変化を起こすことです。企業でいえば、ビジネスモデルや業務そのもの、企業文化や風土まで変革していくことを指しています。デジタル技術には、SNSや動画、アプリ、メールなど様々なものが含まれています。

DX化をイメージしやすい例として、米インターネット通販大手のアマゾン・ドット・コムで考えてみましょう。アマゾンは、人々の買い物の仕方を大きく変えました。インターネット上に電子商取引(EC)プラットフォームを作り、ユーザーは自宅に居ながら、どこに居ても、好きなものをいつでも買い物ができる環境を作り出しました。

ユーザーが検索したデータや、購入履歴などを元にユーザの趣向にあった商品を表示したり、購入を検討している商品の関連商品を表示したり、ユーザーにとっても販売者側にとってもメリットが多い販売の仕方を作り上げました。また、これまでDVDを購入したり本を購入したり物を通じて楽しんでいたことを、アマゾンプライムでの動画配信や電子書籍端末「(キンドル)」での提供などデジタルで提供する方法も導入しました。

この様に、デジタル技術を使って、ビジネスの仕方や生活の質、ひいては社会そのものの変化を促すことがDXです。ただ単に何かをデジタル化するだけでは、DXとは呼びません。

経済産業省もDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進

国もDX化を後押しをしています。日本の経済産業省は「DX推進ガイドライン」を発表しており、ガイドラインには、企業がDXに取り組めるようDXの推進に向けた考え方とITシステムの構築について記載されています。このガイドラインでは、DXは「企業がビジネス環境の激しい変化に対応し、データとデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するとともに、業務そのものや、組織、プロセス、企業文化・風土を変革し、競争上の優位性を確立すること」と定義しています。

また経産省は「DXに向けた研究会」で討論してきた内容を2018年9月に報告書にまとめました。この報告書を「2025年の崖」と題し日本企業のITシステムに警鐘を鳴らしました。

報告書の中で、日本企業のITシステムの課題を指摘し、2025年までにシステム刷新を集中的に進めるよう促しています。日本企業のITシステムは複雑になりすぎていて全貌を知る人が乏しい「ブラックボックス」になりつつあり、老朽化によるハードの故障、性能や容量不足、ソフトの不具合、セキュリティーの穴などにより、大きな経済損失が発生する可能性があるとしています。これまでのITシステムを使い続けると企業のDX化が進みにくくなり、それにより2025年以降に最大で年12兆円の経済損失が発生する可能性があると、企業にシステムの刷新とDX化を促しています。

デジタル庁がDX(デジタルトランスフォーメーション)の司令塔に

さらに2021年9月からデジタル社会形成の司令塔として、デジタル庁が発足しました。同庁では、未来志向のDXを大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で作り上げることを目指します。

内閣官房は2021年8月31日、デジタル庁の2022年度予算の概算要求を公表しました。概算要求額は5,426億3,200万円で、このうち98%を中央官庁が使う情報システムの整備・運用費が占めています。政府のシステム投資は、まずデジタル庁に一括計上され、同庁が投資の中身や使い方を検証するという仕組みになる方針です。

企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)の実例・事例

先ほどアマゾンで説明した様に、多くの企業でもDX化が進んでいますのでいくつか事例をみてみましょう。

富士通(6702)は、企業のDX化に必要なテクノロジーの提供をはじめました。例えば顧客のあいおいニッセイ同和損害保険(8761)が提供する自動車保険でDXを活用。これまで事故対応は、ドライバーからの連絡を受け事故の状況等を把握するのが一般的でしたが、DXを使うことで事故を自動検知し、ドライブレコーダーに録画された映像が送られてきてそのデータで事故分析、また、全地球測位システム(GPS)などの情報を利用して事故発生場所まで特定できるようになりました。

ベネッセホールディングス(9783)では、DXとしてタブレットを使用した学習システムの構築、オンライン学習サイトの運営をしています。オープンハウス(3288)では、物件チラシの自動作成システムや不動産開発事業者向けのウェブサービスを開発、メルカリ(4385)では、フリマアプリの運営やキャッシュレス決済サービスを展開をしています。

DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の注目銘柄とは

DXの関連銘柄は多岐に渡ります。新型コロナウイルスの感染拡大によりIT技術の需要は高まっておりテーマは一段と成長しています。DX関連銘柄では、クラウド関連企業、セキュリティ関連企業、AI関連企業、キャッシュレス関連企業、電子認証関連企業(電子契約等)、オンラインでサービスを提供している企業などがあります。ネット銀行やオンラインスクールなどオンライン上のサービス全般もDX関連銘柄です。

DX関連の注目銘柄としては、DX化の活用したサービスなどを提供する企業として先ほどご紹介した富士通、日立製作所(6501)やNTTデータ(9613)、野村総合研究所(4307)などがあります。また、企業内でのDX化によるビジネスを展開している企業では、メルカリ、ワコール(3591)、資生堂(4911)、SOMPOホールディングス(8630)、ソフトバンク(9434)、京セラ(6971)など多くの企業に注目が集まっています。

経済産業省は東京証券取引所と共同で、中長期的な企業価値の向上や競争力の強化のために、積極的なIT利活用に取り組んでいる企業を「攻めのIT経営銘柄」として2015年より選定してきました。2020年からは、デジタル技術を前提として、ビジネスモデル等を抜本的に変革し、新たな成長・競争力強化につなげていく「デジタルトランスフォーメーション(DX)」に取り組む企業を、「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」として選定しています。

まとめ

デジタル技術が進化し続ける中で、そのデジタルを活用しユーザーにより便利なサービスを提供している企業はたくさんあります。新型コロナウイルス感染拡大の影響で一段とDXの活用には注目が集まっています。今後もDXの関連銘柄に注目していきましょう!

 

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著者名

QUICK Money World 辰巳 華世


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