【日経QUICKニュース(NQN) 西野瑞希】外国為替市場で円の先安観が崩れていない。9日に1ドル=112円73銭と約1カ月ぶりの高値をつけた円相場の動きを「一時的な調整」と受け止める市場参加者が多いためだ。原燃料価格の騰勢による貿易赤字の拡大観測だけでなく、海外とのモノやサービスなどの取引状況をあらわす経常収支をみると構造的な変化が円高が進みづらい環境を作り出している。 ■経常収支の構造変化 10日の東京外為市場では円相場が膠着感を強めた。米長期金利の低下などを背景に一時112円78銭まで買われたものの、前日の高値に届かず上値を試すムードは乏しい。東海東京調査センターの柴田秀樹氏は「円...

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