今年11月8日から11日まで、中国では共産党中央委員会第19期第6回全体会合(6中全会)が開催され、同党においては3回目となる「歴史決議」が採択された。この第3の歴史決議に関し、日本では習近平総書記(国家主席)の権力基盤が強化されたとの論調が目立つようだ。良し悪しは別にして建国の父である毛沢東、中興の祖である鄧小平の両氏に比肩しうるような成果を考えると、習氏が成し遂げた具体的な事柄を思い起こすのは容易ではない。 経済に関して言えば、中国はGDPで日本を抜き、米国に次ぐ世界第2位になった。もっとも、それは2010年のことであり、歴史決議では名前が1回しか取り上げられなかった胡錦涛前総書記時代の...

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