【日経QUICKニュース(NQN)】スイス国立銀行(中央銀行)総裁を務めた米ブラックロックのフィリップ・ヒルデブラント副会長は16日、世界の中央銀行の金融政策を巡り「率直に言って年内の金融緩和の可能性はなく、市場の見方は間違いだ」との認識を示した。16日から始まった世界経済フォーラム(WEF)の年次総会(ダボス会議)でブルームバーグテレビのインタビューに答えた。
ヒルデブラント氏はインフレ率が急速に低下すると予想しているものの、世界の中銀はインフレ率2%に下げて物価予想が再び上昇しないように取り組むと指摘。そのうえで、金融政策については「何らかの一時休止はあるかもしれないが、それはまだだ」と述べた。景気に関しては「インフレを抑制することは実体経済に損害を与えなければならず不況を伴う」とし、「これを回避する方法はない」とも語った。