【日経QUICKニュース(NQN)】世界貿易量の拡大に急ブレーキがかかっている。オランダ経済政策分析局(CPB)が25日に公表した2022年11月の世界貿易量は前月比2.5%減と2カ月連続のマイナスで、減少率は新型コロナウイルス禍で急激に冷え込んだ20年4月(11.6%減)以来、最も大きくなった。CPBは各国の輸出入統計をもとに財(モノ)の世界貿易量を季節調整済みの実質で指数化して毎月、公表している。
22年11月は131.9(10年=100)と水準としては21年10月以来、1年1カ月ぶりの低さだった。貿易量にはピークアウト感が出始めており、世界の景気減速にもろい日本経済の先行きも怪しくなってくる。米国をはじめ海外の中央銀行による利上げサイクルの終わりが意識されつつあるなかで、大規模緩和の出口に向かうとの観測が根強い日銀が直面するハードルは高まっているようだ。