【日経QUICKニュース(NQN)】楽天グループ(4755)が大幅続落している。前日比43円(6.6%)安の600円を付けた。16日付の日本経済新聞朝刊が「公募増資の実施に向けて最終調整に入ったことが15日わかった」と報じた。調達額は3000億円規模になるとみられるという。増資による株式の希薄化懸念から売りがかさんでいる。 15日大引け前に公募増資に関する一部報道が伝わり、同社株は同日に前週末比9%安で終えていた。 調達した資金は携帯電話事業の設備投資や社債の償還に充て、財務基盤の改善を急ぐ。傘下の楽天モバイルはKDDI(9433)と回線の相互乗り入れ(ローミング)を拡大するな...

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この増資は株主にとって、かなりネガティブ。まず増資の額がデカ過ぎで、時価総額1兆円ちょいなのに約3000億円も調達する模様。手元計算で希薄化率は29.4%になる。ていうか東証の25%ルールに引っ掛かるんじゃないの? これが許されるメソッドがよく分からず。 そして増資の使途も良くなくて、調達した資金の多くは迫る社債の償還に充てられるようで、借金返済の資金繰りが厳しいという実態が浮き彫りに。報道によると今後5年間に償還を迎える社債は1.2兆円とのことで、特に2025年2月と6月に計4000億円もの大規模な償還を控えていて、つまりは黒字化が達成できない限り償還の都度に増資をする…ってコト!? 株がカルピスだったら水になっちゃう。 そもそも楽天の事業3セグメントのうちインターネットとフィンテックの損益の成長がイマイチで、モバイルに成長性の全てを掛けている状態なのが痛い。楽天株の投資判断はただ一つ、「あと数年でモバイルが黒字化するか?」だろう。