【NQNニューヨーク=三輪恭久】25日の米株市場で値動きが目立った銘柄は以下の通り。△は上昇、▲は下落。
◎画像処理用半導体のエヌビディア(NVDA/U) △24.4%
24日夕に発表した2023年2~4月期決算と5~7月期の収益見通しが市場予想を上回った。人工知能(AI)向け半導体の需要が急速に拡大し、収益の追い風になっている。アナリストによる目標株価の引き上げも相次いだ。時価総額は9400億ドルほどに達した。
◎衛星テレビのディッシュ・ネットワーク(DISH) △7.1%
携帯電話の通信プランをネット通販のアマゾン・ドット・コムを通じて販売することを検討していると米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)電子版が25日朝報じた。報道によると、早ければ6月にも詳細が発表される見通しだが、遅れたり頓挫したりする可能性もあるという。
◎アパレルのラルフローレン(RL) △5.3%
25日に発表した23年1~3月期決算は増収増益となり、売上高と1株利益が市場予想を上回った。中国が経済活動の再開を追い風に30%増となり、地域別でも13%増えたアジアがけん引。北米や欧州の落ち込みを補った。平均販売価格の引き上げや物流費の減少などが売上高総利益率を支えた。
◎自動運転用技術のモービルアイ(MBLY) △5.2%
ウェルズ・ファーゴが投資判断を「買い」、目標株価を24日終値に比べ24%高い50ドルで調査を開始した。担当アナリストは24年以降にモービルアイの自動運転支援システムを採用する自動車が増えることに伴い、収益の上振れ余地があるとみていた。
◎自動化ソフトのユーアイパス(PATH) ▲11.2%
24日夕に2023年2~4月期決算と同時に発表した5~7月期の売上高見通しが市場予想に届かなかった。人工知能(AI)を組み込んだ自動化ソフトを開発・提供している。決算説明会では、生成AIを自動化ソフトに実装する時期について、経営陣は「今期(24年1月期)よりむしろ来年になりそうだ」と答えたという。
◎1ドルショップのダラーツリー(DLTR) ▲12.0%
25日発表した2023年2~4月期決算で1株利益が市場予想に届かなかった。店頭での盗難被害の増加に加え、消費者が利幅の少ない商品にシフトしていることが響いた。24年1月期通の利益予想を引き下げたことも売りにつながった。
◎スマートフォン向けソフトウエアのデジタルタービン(APPS) ▲43.0%
24日夕に発表した2023年1~3月期の売上高が前年同期比24%減となり、売上高計上の時期が後ずれしたほか、経済減速の影響が出た。製品開発の費用や販管費などが増え、1株損益は市場予想に反して赤字だった。4~6月期の収益見通しも市場予想に届かなかった。