【日経QUICKニュース(NQN)】宇宙開発のアイスペースが大幅に3日続伸している。朝方に前週末比247円(14.1%)高の1995円まで上昇し、月面着陸が失敗する直前(4月25日)の終値(1990円)を上回る場面があった。前週末、失敗した月面着陸計画「ミッション1」について、原因と改良点を特定したと発表し、計画通り2024年に再挑戦する方針も示した。株式相場全体の急伸による投資家心理の楽観傾斜もあって、好意的に受け止めた買いを集めている。
着陸船が月面に軟着陸できなかった原因は、同社のソフトウエアだったという。月面環境の事前シミュレーションが十分ではなく、月面の環境がソフトウエアに及ぼす影響を設計に反映できていなかった。24年3月までにソフトウエアを改良して月面シミュレーションの範囲を拡大する。
朝高後はやや上げ幅を縮小している。着陸失敗を受けた株価へのマイナス影響はすべて消化した格好となったことから、戻り待ちの売りを出す動きも出ているようだ。