【日経QUICKニュース(NQN)】上昇して始まったトヨタが下げに転じ、前週末比7円(0.3%)安の1930円を付けた。米議決権行使助言会社のインスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)が27日までに、トヨタの気候変動の開示について「不十分」だとの評価を示したうえで、欧州の運用会社3社による株主提案に賛成することを推奨した。28日付の日本経済新聞朝刊が報じた。トヨタは同事案に反対を表明しており、株主との対立を嫌気した売りが出ているようだ。
公的年金を運用するオランダのAPGアセットマネジメントなど3社は、トヨタの渉外活動が温暖化ガスの排出削減にどう寄与しているかなどをまとめた報告書の作成を定款に盛り込むよう求める株主提案を出していた。トヨタは「定款には個別具体的な業務執行の事項は規定すべきではない」と反論している。
また、ISSと米同業のグラスルイスは、社外監査役である酒井竜児氏の再任に反対を推奨。グラスルイスは、豊田章男会長の取締役再任についても反対していると報じられていた。