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ディズニーが続伸 アップルのゴーグル型端末で動画配信(米株ピックアップ)

記事公開日 2023/6/6 15:30 最終更新日 2023/6/6 18:07 米国・欧州 米株 海外株 米株ピックアップ NQNセレクト

【NQNニューヨーク=戸部実華、矢内純一】

■ディズニーが続伸 アップルのゴーグル型端末で動画配信
5日の米株式市場で映画・娯楽のウォルト・ディズニー(DIS)が4日続伸し、前週末比0.3%高の91.00ドルで終えた。スマートフォンのアップルが5日に発表したゴーグル型ヘッドマウントディスプレー(HMD)「Apple Vision Pro」をサービスに取り入れることを明らかにし、成長期待から株価は上昇に転じ、1%ほど上昇する場面があった。

 アップルは5日、同日開幕した年次開発者会議「WWDC」でVision Proを紹介した。現実風景にCG(コンピューターグラフィックス)を重ねる拡張現実(AR)対応のゴーグル型HMDで、装着すると視界に巨大なスクリーンが現れ、そこで映画視聴やゲームなどが可能になる。ディズニーのボブ・アイガー最高経営責任者(CEO)がWWDCの基調講演に登場し、動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」でVision Proを採用する方針を発表した。Vision Proを使うことで「深く個人的な体験ができる」と話した。

 Vision Proの発表を受け、ゲームソフト開発を手掛けるユニティ・ソフトウエア(U)も急伸し、一時は前週末比27.3%高の39.45ドルを付けた。同端末でアップルとの提携がWWDCで明らかになった。

■ターゲットが一時3%安 キーバンクが投資判断「中立」に引き下げ
5日の米株式市場で小売りのターゲット(TGT)が3営業日ぶりに反落し、一時は前週末比2.6%安の129.72ドルを付けた。キーバンク・キャピタル・マーケッツが4日付で投資判断を「買い」から「中立」に引き下げた。「財政責任法」の成立に伴う学生ローンの返済再開を控え、返済猶予の恩恵を受けていた人々の消費抑制が収益に影響すると指摘し、売りが優勢になった。

 米政府の債務上限の効力を2025年1月まで停止する財政責任法の成立で、米国は債務不履行(デフォルト)を回避した。同法には米政権が一時的に免除していた学生ローンの返済の再開が含まれ、担当アナリストは「裁量消費にかなりの逆風となる」と分析。新学期セールや年末商戦を中心に影響が出て、利益率の改善が少なくとも1年ほど遅れると予想する。

 今後1~1年半ほどかけて消費を巡る逆風が強まるとみるなか「市場の業績予想は高すぎる」との認識も示した。ターゲットが5月17日に四半期決算と併せて発表した24年1月期通期の業績見通しは従来予想を維持した。消費減退で業界全体が収益圧迫に直面する環境で見通しを据え置き「(すでに業績見通しを引き下げた)同業他社と比べ業績の下振れリスクが高まっている」と指摘した。

■パロアルトが8日続伸 S&P500種に組み入れ発表
5日の米株式市場で情報セキュリティーのパロアルト・ネットワークス(PANW)が8日続伸し、一時は前週末比5.5%高の229.12ドルと上場来高値を付けた。米S&Pダウ・ジョーンズ・インディシーズが前週末、パロアルト株をS&P500種株価指数に組み入れると発表した。年金基金や上場投資信託(ETF)など株価指数に連動するパッシブ運用の資金流入を見込んだ買いが入っている。

 パロアルト株は20日の取引開始前にS&P500種に組み入れられる。組み入れに伴い、機関投資家が買いを入れることを前提に、ヘッジファンドや個人投資家の先回り買いも入りやすい。サイバーセキュリティーの需要の拡大観測が株価の追い風となっており、前週末時点で昨年末比55.7%上昇していた。S&P500種の11.5%上昇を大きく上回る。

 5月に発表した2023年2~4月期決算は主力のサブスクリプション(継続課金)収入が大きく伸び、最終損益も黒字に転換。23年7月期通期の業績見通しを上方修正し、株価は騰勢を強めている。ウルフ・リサーチは目標株価を前週末終値を17%上回る255ドルに引き上げ、強い買いを推奨する「ウルフ・アルファ・リスト」に追加したと伝わった。

 パロアルトが組み入れられる一方、S&P500種から除外される衛星テレビや通信を手掛けるディッシュ・ネットワーク(DISH)は3.6%安となる場面があった。株価は前週末までに昨年末比で48.0%安となり、パロアルト株とは対照的となっていた。

■アップルが上場来高値を更新 WWDC控え新製品期待
5日の米株式市場でスマートフォンのアップル(AAPL)が3日続伸し、一時は前週末比1.9%高の184.36ドルを付けた。2022年1月に付けた182.94ドルを上回り、株式分割考慮後の上場来高値を更新した。5日に始まる年次開発者会議「WWDC」を控え、新製品発表への期待から買いが入った。

 今回のWWDCでは、拡張現実(AR)などの機能を持つヘッドセットを披露するとみられている。バンク・オブ・アメリカは「ヘッドセットがアップルのエコシステム強化につながれば、アプリ販売などのサービス部門の売り上げを押し上げる」と指摘し、目標株価を176ドルから190ドルに引き上げた。

 モルガン・スタンレーはアップルの取引先の調査からヘッドセットの23年10~12月期の発売を予想し、「23年の年間出荷は30万~50万台となり、25年には300万~400万台まで増える」と見る。今年のWWDCは株価上昇のカタリスト(きっかけ)になるとし、目標株価を185ドルから190ドルに引き上げた。

 市場ではヘッドセットの単価が3000ドル前後になるとの予想がある。ウェドブッシュ証券は価格帯が高いこともあり、発売初年度の出荷をおよそ15万台とやや慎重にみている。

著者名

NQNニューヨーク 戸部 実華

著者名

日経QUICKニュース(NQN) 矢内 純一


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