【日経QUICKニュース(NQN)】米著名投資家のスタンリー・ドラッケンミラー氏は7日の投資イベントで、米エヌビディア株を数年にわたって保有する考えを示した。人工知能(AI)については「インターネットと同じくらい革新的なものになる」と指摘。AI向けの半導体を提供するエヌビディア株に関し「私が正しいのであれば2、3年は保有できる」と語り、保有期間がさらに延びる可能性にも言及した。米ブルームバーグ通信が報じた。
ドラッケンミラー氏は著名投資家ジョージ・ソロス氏のファンドを長年運用した経験があり、これまで運用で負けた年はないとされている。生成AIが盛り上がるなか、5月にはエヌビディア株に強気の見方を披露していた。エヌビディアの株価は2023年2~4月期決算をきっかけに上昇の勢いを増し、時価総額が初めて1兆ドルを突破した。
もっとも、現在の投資環境についてドラッケンミラー氏は厳しいとみている。米経済がハードランディング(硬着陸)に陥り、企業収益は2~3割減少すると予想。商業用不動産の価値が急落し、倒産が増えるとも見込んでいる。