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ビヨンド・ミート上場 「代替食」投資はどこまで美味い?

令和時代の投資テーマの1つとして「代替」がキーワードになりそうだ。人に代わるロボットや人工知能(AI)の活躍の場は益々増えそうなほか、太陽光といった代替エネルギーへのシフトも加速するだろう。そして今、米国では代替肉メーカーのビヨンド・ミートの新規株式公開(IPO)を機に代替食が再び話題を集めている。日本にもその波が押し寄せそうな気配だ。

2日に米ナスダック市場に新規上場したビヨンド・ミートの株価上昇の勢いが止まらない。初値は46ドルと公開価格の25ドルを84%上回り、7日には一時85ドル台まで上げた。同社は食にテクノロジーを用いた「フードテック」の先駆けといえ、エンドウ豆から植物性タンパク質を抽出して代替肉を作っている。ハンバーガー用パテなどとして、販売されている。

投資家は、世界的な人口増に伴う食肉不足や健康志向の高まりで代替肉の需要が増加するというシナリオを描いている。1人当たりの肉類の消費量は年々増加しており、農林水産省の予測ではアジア地域で需要に生産が追いつかない状況になるという。

また、ビヨンド・ミートは、マイクロソフトの創業者であるビル・ゲイツ氏など著名人の出資を受けたことや、アマゾン傘下の米高級スーパーのホールフーズ・マーケットで商品が販売されるなど話題性の面からも株価が一段高となった。

ただ、QUICK FactSet Workstationによると業績は2016年12月期から赤字続き。市場予想では2021年12月期になっても赤字から脱出できない見通しで、期待先行が買われている。また、イスラエルの企業でタンパク質などの栄養価が高いとされる昆虫のバッタからプロテインパウダーを製造している例もあり、材料は植物だけにとどまらない。フードテックの可能性の大きさも投資マネーを集める要因なのだろう。

■カップ麺の「謎肉」、飲むだけ「完全食」も

日本で代替肉は馴染みが薄いが、大豆や肉を材料とする「謎肉」を使用している日清食品ホールディングス(2897)のカップヌードルが近いイメージかもしれない。また、カゴメ(2811)では大豆のミートソースを製造している。

肉ではないが、不二製油グループ本社(2607)が独自製法で大豆から製造した豆乳クリームは、チーズの代替食だ。
1食に必要な栄養素を含んだ「完全食」の開発も広がりつつある。コンプ(東京・千代田)は、必要な栄養とカロリーを摂取できる飲料を開発。飲むだけという手軽さは魅力だが、価格はハンバーガーセットや牛丼チェーンより今のところ割高だ。

楽天証券経済研究所の窪田真之所長は令和時代の投資戦略として、「良質なサービスを提供できる企業に成長の機会がある」と指摘する。例えば医療や警備、教育などの分野でこうしたサービスを提供している企業に着目しているという。そのほかの投資テーマとしては人工知能やIoT(モノのインターネット化)、ロボット、次世代通信規格「5G」、さらにこれらの基幹部品となる半導体も妙味があるとみている。

令和の新時代はロボットやAIが活躍し、自動運転の自動車が街を走行し、食卓には宇宙食のような効率的な食事が並ぶSF映画のような世界が間近に迫りつつある。投資も新たな視点が必要になるだろう。(根岸てるみ)

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