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コロナと投資、NVIC奥野氏に聞く「真理や本質は変わらない」

QUICK資産運用研究所=望月瑞希

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で金融市場は混乱を極めた。未曾有の危機に直面した運用のプロ達は、この危機で何を考え、どう乗り越えていくのか。農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)最高投資責任者(CIO)の奥野一成氏に話を聞いた。

■「変わらないもの」を投資基準に

――コロナショックで感じたことを教えてください

「特別なショックだと思っていません。私たちは『100年に一度』と呼ばれるような危機をわりと頻繁に経験してきました。今回もまた来たかという感じです。大きな危機が起こると、人は『何がどう変わるか』に注目しますよね。しかし、もともと私が投資の基準にしているのは、何が起きても『変わらないもの』です。つまり世の中にとって必要不可欠なもの、高い参入障壁があるもの。この条件が重なる企業にしか投資しません。だからショックが起きても慌てふためく必要がないのです」

「例えば、新型コロナウイルスが蔓延(まんえん)しても、人々がランニングシューズを履いて走らなくなることはありませんし、歯磨き粉を使わなくなることはありません。ミッキーマウスを大嫌いになることもないでしょう。どれも人生や生活にとって必要不可欠なものだからです。どんなショックが起きてもびくともしない。そういう企業に投資しているのでショックは怖くありません」

■コロナ危機は大きなチャンス

――働き方などライフスタイルが変わったと思うのですが。

「コロナショックが原因で何かが変わったということではないと思っています。例えばテレワークで非効率な業務があぶりだされ、効率化が進んだとしても、それはもともと本質的にあった課題の解決が早まっただけのことです。起こるのが今なのか、1年後なのかといったタイミングの違いに過ぎない。過大に評価するほどのことではありません。人間の本性はそう簡単に変わらない。働き方やライフスタイルも根本的な部分が変わることはないでしょう」

――新しい著書に「コロナショックは大きなチャンス」という項目がありますが、どういう意味ですか。

「ショックの時は良い企業の株価もつられて下落するので、投資する絶好のチャンスだということです。いわばバーゲンセール状態。こんな時こそ、私たちの運用チームが真価を発揮できます。普段から行っている企業分析をもとに、既に組み入れている銘柄を買い増したり、今まで割高で手を出せなかった銘柄に新しく投資したり、3月と4月はものすごく忙しかったです」

――外出制限で運用業務に支障は出ましたか。

「米国など海外に出向いて現地企業と直接面談できなくなりましたが、今までもビデオ会議システム(Zoom)を利用していたので違和感ありません。ポートフォリオがある程度完成しているので、すでに投資している企業に関しては訪問するより効率的な面もあります」

■強い企業が生き残る

――今後、株式市場や世界経済はどうなっていくと考えていますか。

「株式市場で危機の度に必ず起こることがあります。それは『弱い企業が退場し、強い企業が生き残る』という資本市場の真理です。それはどんなショックでも変わらない。リスクシナリオとして考えているのは、世界経済の成長力の低下です。これまで世界経済はグローバリゼーションのもとで発展してきましたが、コロナショックをきっかけにナショナリゼーションへと突き進むのであれば、減速がより鮮明になると考えています」

「成長率が下がる状況では、ビジネスに勝つ企業と負ける企業がはっきり分かれる優勝劣敗の世界になってきます。今までは『勝つ企業』と『そこそこの企業』がいて、平均でまずまずの成長を保ってきました。これから勝ち負けがはっきりしてくると、平均は限りなくゼロに近づくと思っています。だからこそ、勝ち残ることができる強い企業に投資することが何より重要です」

■オンラインセミナーが盛況

――個人投資家向けのオンラインセミナーを始めたのですね。

「4月からネット証券経由で開催するようになりました。月次レポートの内容にプラスして、その時に考えていることをお伝えしています。参加者から随時チャットで質問してもらうスタイルですが、多くの質問をいただき盛り上がっています。個人投資家の方と一体感を持つことができました」

「これはコロナ禍で得られた新たな気づきのひとつです。こちらから紙媒体や録画を通じて配信する一方通行のメッセージよりも、リアルタイムで双方向にとれるコミュニケーションの方が物事を力強く伝えられると実感しました。お互いにその場の空気や時間を共有でき、コミュニティを作りやすいと感じました」

「このオンラインセミナーのきっかけは、あるJazzピアニストが始めたライブ配信動画を見て、リアルタイムってすごいなと体感したことです。今後も個人投資家と近づける『手触り感』のある取り組みを継続していこうと思っています」

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奥野一成氏

農林中金バリューインベストメンツ(NVIC)最高投資責任者(CIO)。

5月27日に著書「ビジネスエリートになるための 教養としての投資」

(ダイヤモンド社)が発売。

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◇奥野氏が運用に関わる公募投資信託(おおぶねシリーズ)の最新月次レポートはこちら

「農林中金<パートナーズ>長期厳選投資 おおぶね」(25311177)

「農林中金<パートナーズ>おおぶねJAPAN(日本選抜)」(B431119C)

「農林中金<パートナーズ>おおぶねグローバル(長期厳選)」(B4311203)

著書「ビジネスエリートになるための 教養としての投資」プレスリリース

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